更新日: 2021.12.27 年収

金融資産5000万円以上の20代はどれくらいいる?

金融資産5000万円以上の20代はどれくらいいる?
「20代の金融資産額の平均を知りたい」「20代で金融資産が5000万円以上もある人はいるの?」など、20代の人がどれくらい金融資産を持っているのか気になる方もいるのではないでしょうか。
 
周りの金融資産額を知ることで、自分の金融資産が多いのか少ないのか判断しやすくなり、金融資産を増やすための計画や行動を起こすきっかけになるでしょう。
 
ここでは、20代の金融資産保有額の平均や金融資産5000万円以上の20代について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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中村将士

監修:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

20代の金融資産保有額の平均

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」を見ると、20代の金融資産保有額の平均は単身世帯が113万円(中央値8万円)、二人以上世帯は292万円(中央値135万円)です。全体や他の年代の平均・中央値と比べても低い水準になります。
 
まずは、20代の単身世帯・二人以上世帯の金融資産保有額について確認しましょう。
 

単身世帯

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」によると、金融資産保有額の平均は653万円で中央値は50万円でした。また、20代の金融資産保有額の平均は113万円で中央値は8万円です。図表1は、年代別の金融資産保有額の平均と中央値になります。
 
【図表1】

年代 金融資産保有額 平均 金融資産保有額 中央値
20代 113万円 8万円
30代 327万円 70万円
40代 666万円 40万円
50代 924万円 30万円
60代 1305万円 300万円
全体 653万円 50万円

※金融資産を保有していない世帯を含む
 
年代が上がるにつれ、金融資産保有額は増える傾向にあります。なお、20代単身世帯の種類別金融資産保有額は、図表2のとおりです。
 
【図表2】

金融資産 金額
預貯金 77万円
(うち定期預金) (21万円)
生命保険 5万円
個人年金保険 4万円
債券 1万円
株式 14万円
投資信託 7万円
財形貯蓄 3万円
その他金融商品 1万円

 
預貯金の割合が最も多く、次に株式が多い結果となっています。
 

二人以上世帯

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によると、二人以上世帯の金融資産保有額の平均は1436万円で中央値は650万円です。
 
20代の金融資産保有額は平均が292万円、中央値が135万円となります。図表3は、年代別の金融資産保有額の平均と中央値です。
 
【図表3】

年代 金融資産保有額 平均 金融資産保有額 中央値
20代 292万円 135万円
30代 591万円 400万円
40代 1012万円 520万円
50代 1684万円 800万円
60代 1745万円 875万円
70歳以上 1786万円 1000万円
全体 1436万円 650万円

※金融資産を保有していない世帯を含む
 
なお、20代二人以上世帯の種類別金融資産保有額は、図表4のとおりです。
 
【図表4】

金融資産 金額
預貯金 165万円
(うち定期預金) (64万円)
生命保険 42万円
損害保険 10万円
個人年金保険 30万円
株式 27万円
投資信託 2万円
財形貯蓄 17万円

 
単身世帯と比較して、預貯金と生命保険、個人年金保険の金額が大幅に増えています。
 

20代で金融資産が5000万円以上ある人はどれくらいいる?

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」によると、20代の金融資産保有額別の割合は、図表5のとおりです。
 
【図表5】

金融資産額 単身世帯 割合 二人以上世帯 割合
100万円未満 28.3% 20.0%
100万円〜200万円未満 8.8% 16.0%
200万円〜300万円未満 4.8% 12.0%
300万円〜400万円未満 3.6% 0%
400万円〜500万円未満 2.5% 12.0%
500万円〜700万円未満 2.9% 12.0%
700万円〜1000万円未満 1.7% 4.0%
1000万円〜1500万円未満 0.9% 4.0%
1500万円〜2000万円未満 0.5% 0%
2000万円〜3000万円未満 0.3% 0%
3000万円以上 0% 0%
無回答 2.5% 4.0%

 
単身世帯・二人以上世帯どちらも金融資産が3000万円以上は0%です。とはいえ、単身世帯は2.5%、二人以上世帯は4.0%の無回答がありますので、その中に金融資産5000万円以上の人がいることも考えられます。
 
また、「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」の調査対象は単身世帯が全国2500世帯、二人以上世帯は全国2052世帯ですが、20代の総数はそれほど多くありません。調査を受けた20代の総数は、単身世帯が646世帯で二人以上世帯が25世帯です。
 
そのため、「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」の調査では金融資産5000万円以上の20代の確認はできませんが、世の中に「金融資産5000万円以上の20代」がいないことを示すものではありません。
 
ただし、このような調査結果に出てこないこともあるほど、希少な存在であることが予想されます。
 
  

金融資産を増やす方法

一般的に、金融資産には、預貯金や株式、投資信託、債券などがあります。税制メリットを受けられるNISAやつみたてNISAを活用することで、効率良く株式や投資信託などの金融資産を増やすことが可能です。
 
また、副業をすれば収入が増えて家計に余裕が生まれるため、金融資産増加に期待が持てます。ここでは、金融資産を増やす方法について確認しましょう。
 

NISA・つみたてNISAを活用する

金融資産を増やすのにおすすめなのがNISAやつみたてNISAの活用です。NISAは少額投資非課税制度で、年間非課税投資枠は120万円、非課税期間は最長5年で、配当金や売却益が非課税になります。通常は利益に対して20.315%課税されますが、NISAなら一定額内で税金が1円もかかりません。
 
また、つみたてNISAであれば、年間の非課税投資枠は40万円となりますが、非課税期間は最長20年間となります。買付手数料無料など一定の要件をクリアした投資信託やETFが投資対象です。
 
NISAやつみたてNISAを活用すると税制メリットがあるので、効率良く資産運用ができ、金融資産を増やせる可能性があります。
 

副業を活用する

「収入の●%を投資に使う!」と決まった金額はありませんが、「手取りの10〜15%は投資にまわしたほうが良い」といわれることは多いです。副業をして収入が増えれば、それだけ多くのお金を投資に使えます。また、貯蓄にまわすことも可能です。
 
クラウドソーシングを利用すれば、自宅にいながら空き時間を利用して副業ができます。副業で収入が増えれば、貯蓄や株式、債券などに使えるお金が増え、金融資産が増やせるチャンスです。副業をする場合は、勤務先が副業を許可しているか事前に確認しましょう。
 

金融資産を増やすための行動を始めよう

周りの金融資産保有額を知ることで、自分の金融資産が世間の平均と比べて多いのか少ないのか判断がしやすくなります。この機会にNISAの資産運用を始めたり、必要であれば副業も考慮するなどして、融資産を増やすための計画を立ててみましょう。
 
最初から無理はせず、少しずつ自分のペースで始めていくことが大切です。
 
出典
金融広報中央委員会「令和2年(2020年) 家計の金融行動に関する世論調査」
金融庁「NISAとは?」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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