更新日: 2023.01.11 年収
【年代別】教師の年収。小学校〜高校でどれくらい変わる?
教師の年収は、小・中・高の種別だけでなく、学校の設置者や年齢、勤続年数などにも影響されます。そこで今回は、学校の種類別、年代別、勤続年数別に、教師の年収を紹介します。
教師の年収を知りたい人や、教師を目指すならどの学校がよいか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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小学校~高校の教師の学校種別の平均年収
図表1は、文部科学省「令和元年度学校教員統計調査」の結果をもとに、小学校、中学高等学校の教師の平均給料月額を、学校の設置者別にそれぞれまとめたものです。
【図表1】
国立 | 公立 | 私立 | 計 | |
---|---|---|---|---|
小学校教員 | 33万3200円 | 32万6600円 | 35万2300円 | 32万7000円 |
中学校教員 | 34万6300円 | 33万7700円 | 37万4000円 | 34万200円 |
高等学校教員 | 35万円 | 35万8200円 | 35万4700円 | 35万7200円 |
単純に数字を12倍すると、教員の1年間の給料の平均は小学校が約392万円、中学校が約408万円、高等学校は約429万円です。高等学校と小学校では、約37万円の開きがあります。
ただし、この数字には諸手当てなどが含まれていないため、実際の平均年収はもう少し高いと考えられます。
数字を1つずつ比較すると、最も平均月給が高いのは、私立中学校教員です。国立、公立では、高等学校教員が最も平均月給が高くなっています。
また、同調査のデータを見ると、教員の平均月給は役職により差があります。例えば一般教諭と教頭の月給を比べると、小、中、高のいずれでも教頭のほうが10万円程度高い結果です。
小学校~高校の教師の年代別の平均年収
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、小・中学校教員および高等学校教員の年代別の年収は図表2のとおりです。
【図表2】
小・中学校教員 | 高等学校教員 | |
---|---|---|
20代前半 | 359万4500円 | 333万6200円 |
20代後半 | 452万2600円 | 412万3500円 |
30代前半 | 562万4300円 | 517万3900円 |
30代後半 | 692万1200円 | 616万1500円 |
40代前半 | 763万3800円 | 714万9800円 |
40代後半 | 809万7100円 | 790万9900円 |
50代前半 | 887万3100円 | 876万3300円 |
50代後半 | 982万4700円 | 884万8900円 |
60代前半 | 854万6000円 | 790万600円 |
60代後半 | 677万3900円 | 626万5500円 |
70代以上 | 1027万3200円 | 703万8800円 |
※きまって支給する現金給与額×12ヶ月に年間賞与その他特別給与額を足した概算額です。
どの年代を見ても、小・中学校教員のほうが、高等学校教員を上回っています。また、どの学校種別でも20代のうちは年収がそれほど高いとはいえません。しかし、年功序列的に年収が上がり、40代以降60代前半まではいずれも800万円前後~900万円以上の高い平均年収となっています。
これは、年齢が上がると指導教諭や主幹教諭、教頭、校長といった役職に就く教員の割合が増えることが一因と考えられるでしょう。
小学校~高校の教師の経験年数別の平均年収
教師の年収には、勤続年数も大きく関係しています。総務省「令和2年地方公務員給与実態調査」の結果をもとに、小・中学校および高等学校教員の勤続年数ごとの平均給料月額を、図表3にまとめました。
【図表3】
小・中学校教員 | 高等学校教員 | |
---|---|---|
5年未満 | 23万6881円 | 23万9978円 |
5~10年未満 | 28万5351円 | 28万6757円 |
10~15年未満 | 33万2906円 | 33万2108円 |
15~20年未満 | 37万3986円 | 37万5367円 |
20~25年未満 | 40万821円 | 40万7278円 |
25~30年未満 | 41万7962円 | 42万4826円 |
30~35年未満 | 42万7949円 | 43万4202円 |
35年以上 | 39万1907円 | 38万3181円 |
こちらも手当てなどを含まない給料月額の数字ですが、勤続年数が長くなるにしたがって、給料も上がっていることが分かります。年代が上がると勤続年数が長い人の割合が増えることも、年代が上になるほど平均年収が高い理由といえるでしょう。
教師の平均年収は高校が最も高く年齢ごとに上がっていく
教師の平均年収は、高等学校の教師が最も高く、中学校、小学校の順です。また、年収は年代が上になるほど上がります。ピークの50代後半では、小・中学校で約980万円、高等学校が約880万円と、非常に高い平均年収です。
年代が上がるほど教師の平均年収が高い理由として、役職者が増えること、勤続年数が長い人が増えることが考えられます。教師になったら、定年まで長く勤め上げることで高年収を目指せるでしょう。
出典
学校教員統計調査-令和元年度(確定値)結果の概要-:文部科学省
25 給料月額別 職名別 教員構成
36給料月額別 職名別 教員構成
57給料月額別 職名別 教員構成
令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
(職種)第5表
総務省「令和2年地方公務員給与の実態」
第6表 職種別,経験年数別,学歴別職員数及び平均給料月額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部