【年代別】教師の年収。小学校〜高校でどれくらい変わる?

配信日: 2022.01.09 更新日: 2023.01.11

この記事は約 4 分で読めます。
【年代別】教師の年収。小学校〜高校でどれくらい変わる?
教師と一口にいっても、小学校、中学校、高等学校では指導内容が全く異なります。そのため、年収にも差があるのではないかと考える人もいるでしょう。
 
教師の年収は、小・中・高の種別だけでなく、学校の設置者や年齢、勤続年数などにも影響されます。そこで今回は、学校の種類別、年代別、勤続年数別に、教師の年収を紹介します。
 
教師の年収を知りたい人や、教師を目指すならどの学校がよいか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

>>> 【動画で見る】【年代別】教師の年収。小学校〜高校でどれくらい変わる?

FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

小学校~高校の教師の学校種別の平均年収

 
図表1は、文部科学省「令和元年度学校教員統計調査」の結果をもとに、小学校、中学高等学校の教師の平均給料月額を、学校の設置者別にそれぞれまとめたものです。
 
【図表1】

国立 公立 私立
小学校教員 33万3200円 32万6600円 35万2300円 32万7000円
中学校教員 34万6300円 33万7700円 37万4000円 34万200円
高等学校教員 35万円 35万8200円 35万4700円 35万7200円

 
単純に数字を12倍すると、教員の1年間の給料の平均は小学校が約392万円、中学校が約408万円、高等学校は約429万円です。高等学校と小学校では、約37万円の開きがあります。
 
ただし、この数字には諸手当てなどが含まれていないため、実際の平均年収はもう少し高いと考えられます。
 
数字を1つずつ比較すると、最も平均月給が高いのは、私立中学校教員です。国立、公立では、高等学校教員が最も平均月給が高くなっています。
 
また、同調査のデータを見ると、教員の平均月給は役職により差があります。例えば一般教諭と教頭の月給を比べると、小、中、高のいずれでも教頭のほうが10万円程度高い結果です。
 

小学校~高校の教師の年代別の平均年収

 
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、小・中学校教員および高等学校教員の年代別の年収は図表2のとおりです。
 
【図表2】

小・中学校教員 高等学校教員
20代前半 359万4500円 333万6200円
20代後半 452万2600円 412万3500円
30代前半 562万4300円 517万3900円
30代後半 692万1200円 616万1500円
40代前半 763万3800円 714万9800円
40代後半 809万7100円 790万9900円
50代前半 887万3100円 876万3300円
50代後半 982万4700円 884万8900円
60代前半 854万6000円 790万600円
60代後半 677万3900円 626万5500円
70代以上 1027万3200円 703万8800円

 
※きまって支給する現金給与額×12ヶ月に年間賞与その他特別給与額を足した概算額です。
 
どの年代を見ても、小・中学校教員のほうが、高等学校教員を上回っています。また、どの学校種別でも20代のうちは年収がそれほど高いとはいえません。しかし、年功序列的に年収が上がり、40代以降60代前半まではいずれも800万円前後~900万円以上の高い平均年収となっています。
 
これは、年齢が上がると指導教諭や主幹教諭、教頭、校長といった役職に就く教員の割合が増えることが一因と考えられるでしょう。

 

小学校~高校の教師の経験年数別の平均年収

 
教師の年収には、勤続年数も大きく関係しています。総務省「令和2年地方公務員給与実態調査」の結果をもとに、小・中学校および高等学校教員の勤続年数ごとの平均給料月額を、図表3にまとめました。
 
【図表3】

小・中学校教員 高等学校教員
5年未満 23万6881円 23万9978円
5~10年未満 28万5351円 28万6757円
10~15年未満 33万2906円 33万2108円
15~20年未満 37万3986円 37万5367円
20~25年未満 40万821円 40万7278円
25~30年未満 41万7962円 42万4826円
30~35年未満 42万7949円 43万4202円
35年以上 39万1907円 38万3181円

 
こちらも手当てなどを含まない給料月額の数字ですが、勤続年数が長くなるにしたがって、給料も上がっていることが分かります。年代が上がると勤続年数が長い人の割合が増えることも、年代が上になるほど平均年収が高い理由といえるでしょう。
 

教師の平均年収は高校が最も高く年齢ごとに上がっていく

 
教師の平均年収は、高等学校の教師が最も高く、中学校、小学校の順です。また、年収は年代が上になるほど上がります。ピークの50代後半では、小・中学校で約980万円、高等学校が約880万円と、非常に高い平均年収です。
 
年代が上がるほど教師の平均年収が高い理由として、役職者が増えること、勤続年数が長い人が増えることが考えられます。教師になったら、定年まで長く勤め上げることで高年収を目指せるでしょう。
 
出典
学校教員統計調査-令和元年度(確定値)結果の概要-:文部科学省
25 給料月額別 職名別 教員構成
36給料月額別 職名別 教員構成
57給料月額別 職名別 教員構成
令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
(職種)第5表
総務省「令和2年地方公務員給与の実態」
第6表 職種別,経験年数別,学歴別職員数及び平均給料月額
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集