更新日: 2022.01.12 年収

年収2000万円以上の富裕層。日本では増加傾向にある?

年収2000万円以上の富裕層。日本では増加傾向にある?
「富裕層」という言葉からは、余裕のある裕福な暮らしぶりの人たちを想像する人が多いでしょう。それでは、富裕層とは具体的にどのような人たちを指すのでしょうか。
 
実は富裕層には明確な定義がなく、多くの場合、保有する資産の額や年収を基準に判断されます。ここでは、富裕層とはどのような人を指す場合が多いのかを解説するとともに、日本の富裕層の数や割合も紹介します。富裕層のイメージがよりクリアになるはずです。
 
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

富裕層とはどのような人たちを指す?

さまざまな調査やレポートで「富裕層」という言葉が使われます。しかし、どのような人たちを指すかについては、統一された明確な定義はありません。 富裕層の定義の代表的な例としては、次のようなものが挙げられます。
 

・株式会社野村総合研究所「NRI富裕層アンケート調査」⇒純金融資産保有額が1億円以上5億円未満
 
・クレディ・スイス「The Global Wealth Report 2021」⇒純資産100万ドル以上

 
両者とも、年収ではなく資産額で富裕層かどうかを判断している点は共通しています。つまり、富裕層か否かは年収だけで切り分けられるものではないということです。

 

富裕層の年収はいくらくらい?

年収で判断する場合は、年収2000万円以上を富裕層と呼ぶケースがよく見られます。ただしこれも公的な定義などがあるわけではなく、個々のメディアなどの判断によるようです。なかには、年収1000万円台も富裕層に含まれるとしているケースもあります。
 
「NRI富裕層アンケート調査」や「The Global Wealth Report」のように資産額を基準にする場合、富裕層に属する人の年収帯はいくらからであると、一概には判断できません。なぜなら、資産額は人それぞれの収支により、必ずしも年収と比例関係にはないためです。
 
極端なことをいえば、年収が5000万円あっても資産はゼロという場合もあり得るでしょう。反対に、平均的な年収しかなくても、純資産額1億円以上を達成するのは不可能ではありません。

 

日本には富裕層がどれくらいいる?

2020年に実施された株式会社野村総合研究所「NRI富裕層アンケート調査」によると、2019年における富裕層(純金融資産額1~5億円未満)の世帯数は124万世帯です。また、さらに上の超富裕層(純金融資産額5億円以上)も、8.7万世帯あります。
 
また、クレディ・スイス「The Global Wealth Report 2021」では、富裕層(純資産100万ドル以上)は日本に366万人いると報告されています。これは、日本の総人口の3.5%にあたる数字です。
 
なお、年収2000万円以上を富裕層とした場合は、国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者のうち26万9000人(0.5%)が当てはまります。

 

日本の富裕層は増加傾向

「The Global Wealth Report 2021」によると、日本の富裕層の数は、世界で3番目という上位に位置しています。また、「The Global Wealth Report 2021」「NRI富裕層アンケート調査」のいずれでも、日本における富裕層の割合は増加傾向です。
 
また、「The Global Wealth Report 2021」の予測値では、日本の富裕層の数はおよそ1.5倍に増加するとされており、今後少なくとも数年間は増加傾向が続くと予想されています。

 

富裕層かどうかは年収だけで決まらない

富裕層を定義する際には、保有資産額を基準とするケースが多く見られます。そのため「年収○万円から富裕層である」と言い切ることはできません。ただ、年収を基準に富裕層を切り分ける場合は、年収2000万円以上と定義しているケースが多いようです。
 
日本の富裕層は年々割合を増しています。稼ぎ方や資産形成の方法によっては、富裕層に近づくことも、夢ではなくなるかもしれません。

 
出典
野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)
クレディ・スイス「The Global Wealth Report 2021」
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集