銀行員の平均年収と初任給はどれくらい?
配信日: 2022.01.13
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
銀行員の平均年収
2021年8月に発表された東京商工リサーチの「平均年間給与」調査によると、国内78銀行の2021年3月期の平均年収は606万6000円でした。中央値は608万4000円です。前年の平均年収は607万3000円、中央値は610万8000円で、2021年の平均年収は前年から7000円減少しています。
国内78銀行のうち、平均年収が前年から増加したのは38行、減少したのは40行です。平均年収が最も高いのは三井住友銀行で842万2000円、2位はあおぞら銀行で808万9000円、3位は東京スター銀行で801万1000円となります。
業態別では、大手銀行の平均年収が767万3000円(前年762万5000円)、地方銀行の平均年収が620万円(前年620万2000円)、第二地銀の平均年収は548万5000円(前年551万2000円)でした。
給与所得者の平均年収
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者(5245万人)の平均年収は433万1000円でした。2015年〜2020年の平均年収推移は図表1のとおりです。
【図表1】
年 | 平均年収 |
---|---|
2020年 | 433万1000円 |
2019年 | 436万4000円 |
2018年 | 440万7000円 |
2017年 | 432万2000円 |
2016年 | 421万6000円 |
2015年 | 420万4000円 |
※国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」より
このように、平均年収は420万〜440万円前後を推移しています。これと比較すると、銀行員の平均年収は比較的高い水準にあるといえるでしょう。
銀行員の初任給
銀行員の初任給は、各銀行の採用情報で知ることができます。「銀行員は平均年収が高いので初任給も高いはず」と考えている方もいるかもしれませんが、実はそれほど高くありません。一般企業の初任給と比べて、ほとんど同水準です。
ここでは、メガバンクの三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の初任給について見ていきましょう。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行の2022年度新卒採用情報によると、「総合職」と「ビジネス・スペシャリスト職」の初任給は、図表2のとおりです。
【図表2】
総合職 | ビジネス・スペシャリスト職 | |
---|---|---|
大学院卒 (学士4年・修士2年の課程を修了) |
23万円 | 22万円 |
大学院卒 (上記より修業年限が短い) |
21万1000円 | 20万1000円 |
大学卒 | 20万5000円 | 19万5000円 |
短大卒・専門学校卒 | – | 18万5000円 |
最も初任給が高いのが、総合職の大学院卒(学士4年・修士2年の課程を修了)で、最も低いのがビジネス・スペシャリスト職の短大卒・専門学校卒です。
三井住友銀行
三井住友銀行の2022年度新卒採用情報によると、「総合職」「総合職(クオンツコース)」「総合職(デジタライゼーションコース)」「総合職(リテールコース)」の初任給は、図表3のとおりです。
【図表3】
総合職 | 総合職 クオンツコース |
総合職 デジタライゼーションコース |
総合職 リテールコース |
|
---|---|---|---|---|
大学院卒 | 23万円 | 23万円 | 23万円 | 23万円 |
大学卒 | 20万5000円 | 20万5000円 |
どの職種も大学院卒は23万円、大学卒(総合職とリテールコースのみ)は20万5000円と、学歴によって初任給が変わります。
みずほ銀行
みずほ銀行の2022年度新卒採用情報によると、「スタートオープン型」と「キャリア特定型」の初任給は図表4のとおりです。
【図表4】
スタートオープン型 | キャリア特定型 | |
---|---|---|
大学院卒 | 23万円 | 23万円 |
大学卒 | 20万5000円 | 20万5000円 |
どちらの初任給も大学院卒だと23万円、大学卒だと20万5000円です。
銀行員の平均年収は世間一般の平均年収より高い
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の初任給は大学院卒が23万円など、一般的な企業とほとんど同じですが、平均年収には約170万円の差があります。(銀行員606万6000円、給与所得者433万1000円)
銀行員の平均年収は世間一般の平均年収より高い水準です。ぜひ、ご自身の初任給や平均年収とも比べてみてください。
出典
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部