年収800万の世帯は東京にどれくらいいる?

配信日: 2022.01.28

この記事は約 4 分で読めます。
年収800万の世帯は東京にどれくらいいる?
平均年収より高い年収800万円の世帯は、東京にどれくらいいるのでしょうか。地方と比べると東京は平均年収が高い傾向にありますが、住居費用をはじめとする生活コストは高くなりがちです。
 
本記事は年収800万円の東京での暮らしぶりや、豊かに暮らすためのポイントを解説します。また、東京ならではの特徴や注意点についてもまとめているので、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

東京の年収800万世帯と全国の年収800万円世帯

東京都が昭和57年度から5年ごとに行っている、29年度福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」によると、年収800~1000万円の世帯割合は約14.1%です。600~800 万円未満の割合が 20.2%で最も高く、800万円未満の合計世帯割合は61.6%になることから、年収800万世帯は東京都の平均以上の収入があるといえるでしょう。
 
また、共働きではない世帯でみると、年収800~1000万円の世帯割合は15.1%、800万円未満の合計世帯割合は63.3%となります。このデータを国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」と比較してみます。令和2年分民間給与実態統計調査では、年収800万円超~900万円以下は2.8%、900万円超~1000万円以下は1.8%で合計4.6%です。全国的にみると、年収800万円以下の合計世帯割合は90.8%となります。
 
東京都と国税庁という異なる母体による調査のため、一概に比較はできませんが、800万円以上の世帯割合は東京の方が27.5%も高くなっています。つまり、東京の世帯年収は他の地域より高く、年収800万世帯の割合も大きいことが分かります。全国においては、年収800万円以上は上位10%の高収入となりますが、東京では平均より少し上の収入レベルといえるでしょう。
 

東京の就労状況

29年度福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」では、3861世帯の回答から統計データを算出しています。平成24年度の調査と比べると、東京の共働き世帯の割合が、53.8%から61.5%になっており、7.7 ポイント増加していることが分かります。
 
データによると、東京は共働き世帯の割合が大きくなっており、それに比例するように世帯収入の平均値も高くなる傾向です。そんななかでも、年収800万円世帯は、平均以上の収入となっているため、比較的安定した生活が送れるでしょう。
 
ただし、生活レベルは家族構成によって大きく異なります。年収800万円であっても、実際の手取りはおおよそ600万円です。毎月50万円手元に残る計算になります。独身者であれば、自由に使える金額も大きく、趣味に費やしたり海外旅行に頻繁に行ったりできるかもしれませんが、ファミリー世帯ではあまりぜいたくな暮らしはできないかもしれません。
 

年収800万円あれば東京で豊かな生活を送れるのか?

独身者に関しては、年収800万円あれば東京で豊かな生活を送れるでしょう。子どもがいない世帯についても、お金で苦労することはほとんどないはずです。
 
子どもがいるファミリー世帯や今後子どもがほしいと思っている人は、少し生活に工夫が必要になるかもしれません。東京は家賃が高く、地方の2倍以上かかるケースもあります。家族が増えると、広い部屋が必要となり、家賃も高額となります。立地によっては毎月20万円前後かかることも珍しくありません。また、マンション管理費、車の駐車場代、修繕積立金など、家賃以外の出費も発生します。
 
さらに、子どもの教育費用もかかるため、独身者ほど自由に使えるお金は多くありません。無駄な買い物を控えたり、貯金や投資を行うなど、将来を意識した人生設計が必要となります。比較的家賃の低い地方であれば、年収800万円あれば豊かな生活が送れるかもしれませんが、東京では地に足のついた生活を送ることが大切です。
 
ただし、東京でもまったくぜいたくができないわけではありません。年収800万円は全国的にみると、高収入となります。家賃の低い家に引っ越す、車を所有せず公共交通機関で移動するなど、暮らしにメリハリをつけることで、東京でも満足のいく暮らしを送ることは可能です。
 

年収800万円の世帯が東京で豊かに暮らすためには

年収800万円は全国平均からすると高収入です。共働き世帯の増加に伴い、東京では世帯年収が800万円を超える世帯も増えてきました。独身者の場合、年収800万円あれば、十分な生活を送ることができるでしょう。ファミリー世帯であっても、お金を使うところ、抑えるところを明確にすることで、豊かに暮らすことは可能です。生活にメリハリをつけて、充実した日々を過ごしてください。
 
【出典】
29年度福祉保健基礎調査 東京の子供と家庭
国税庁令和2年分民間給与実態統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集