更新日: 2022.01.28 年収
40代で年収800万円を達成している人は日本にどれくらいいる?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収800万円以上を稼いでいる人の割合
年収800万円以上を稼いでいる人が日本にどれくらいいるのかを知りたい場合、国税庁が毎年公表している『民間給与実態統計調査』の結果を見るのがおすすめです。令和2年度の調査結果によると、800万円以上の年収を得ている人は、全体の9.2パーセントとなっています。この割合は、5年前の平成28年時点の8.9パーセントからわずかに増えており、前年の令和元年時点の9.6パーセントからは減少しています。
これは、同年に世界中でパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス感染症の影響によるものといえるでしょう。従業員の給与や賞与を減らした企業が増えたほか、自営業者でこれまでのように稼げない人が出てきたことが背景にあると考えられます。
なお、ここで挙げた数字だけ見ると、10人に1人程度は800万円以上の年収を稼いでいるように感じるかもしれませんが、男女別に分けると少し様子は変わってきます。
男性の場合は、全体の14パーセントほどの人が年収800万円を超えているのに対し、女性の場合は、その割合がわずか2.3パーセント程度にまで落ち込んでしまっているのです。女性の社会進出が進んでいるとはいえ、収入の面ではまだまだ男女の格差は大きいことが分かるのではないでしょうか。
40代で年収800万円を達成している人の割合
次に、40代で800万円以上の年収を得ている人がどれくらいいるのかを見ていきましょう。これについて、民間給与実態統計調査では明確な数字が示されていません。しかし、全体の平均年収が433万円であるのに対し、40代の平均年収は480万円ほどと少し高めになっています。少なくとも、800万円以上を稼いでいる人の割合は全体の数値よりも大きくなっていると考えてよいでしょう。
年収800万円の手取り額
年収800万円の人は、実際にはどれくらいのお金を手にすることができるのでしょうか。基本的に年収が多くなればなるほど、控除される税金や社会保険料は多くなるため、多く稼いでいても手取りの金額は意外と少ないのが実態です。
例えば、40代の独身者の場合、所得税と住民税で約90万円、社会保険料で約110万円が控除されるため、年収が800万円でも手取りは600万円をきることもあります。
既婚者の場合は、利用できる控除の項目が多くなるのでその分手取りは多くなりますが、それでも600万円を少し上回るくらいにとどまるでしょう。年収800万円と聞くと、高給取りのようなイメージを持たれるかもしれませんが、特に生活費の高い都市部に住んでいると、日々の暮らしが楽とはいえないのです。
生活を楽にするための方策
最後に、年収800万円の人が、生活を楽にするためにどのような方策が考えられるかを見ておきましょう。
まず、誰でも気軽に利用できるのがふるさと納税です。所得や家族構成に応じて、決められる上限額の範囲で寄付を行うと、わずか2000円の自己負担でさまざまな返礼品をもらえます。返礼品で食品や日用品をもらえば、それに要する支出を減らせるため、多少なりとも節約に役立てられるでしょう。
また、家の購入を考えている場合は、住宅ローン控除を利用するという手もあります。こちらも税の負担を軽減できる制度ですので、要件を満たしていれば積極的に活用するのがおすすめです。
年収800万円の40代は10人に1人
以上で見てきたように、40代であっても800万円を超える水準の年収を得ている人は、10人に1人ほどしか日本にはいません。そんな人たちでも、手取り額は600万円程度しかないケースがほとんどです。少しでも生活を楽にするために、ふるさと納税や住宅ローン控除といった各種制度を最大限に活用しましょう。
【出典】
国税庁ホームページ民間給与実態統計調査結果令和2年度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部