更新日: 2022.01.30 年収
年収1000万円世帯はどこの都道府県に最も多い?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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世帯年収が1000万円を超える世帯とは?
厚生労働省が2019年に調査した「国民生活基礎調査の概要」によると、全国における年収1000万円以上の世帯の割合は、12.1%でした。
日本全体の1割にあたる数で、1000万円以上の世帯は一般的に高所得層であることが分かります。1000万円以上の世帯は、妻か夫のどちらかが働いているのではなく、共働き夫婦も含まれ、実際には共働き世帯が多いです。個人で1000万円以上の収入があるのは日本全体の4%程度なので、3分の2は共働き世帯だと分かります。
また、年収1000万円といっても、実際の手取りは1000万円ではありません。特に1000万円以上になるとかかってくる税負担が大きく、社会保険料や税金で3割程度が引かれます。月収が83万円でも、税金が引かれると手取りは58万円ほど。
都心部などでは、生活費が多く、子育て家庭では支出が大きくなることから、支出が40万円以上になることも多いです。1000万円世帯でも、東京都など住む都道府県によっては、生活に余裕がないケースもあります。一方で、生活費が安い地方で1000万円以上の年収があれば、余裕のある生活ができるでしょう。
世帯年収が1000万円を超えるのが最も多い都道府県
世帯年収が1000万円を超える割合が最も多い都道府県はどこでしょうか。国税庁が調査した「令和元年度版統計年報」によると、年収1000万円以上の人数トップ3は図表1のとおりです。
【図表1】
都道府県 | 年収1000万円以上の人数 | |
---|---|---|
1位 | 東京都 | 26万1506人 |
2位 | 神奈川県 | 10万900人 |
3位 | 大阪府 | 6万8005人 |
上位の東京都と神奈川県だけで全国の36%以上を占めます。
最下位は鳥取県の2275人で、全国の割合でいうとわずか0.2%。4位以下は、愛知県、千葉県、埼玉県、兵庫県と続きますが、いずれも都市部であることが分かります。全国第1位の東京都を見ると、6人に1人は1000万円以上の年収。東京都における給与水準は高く、比較的多くの人が年収1000万円を得ているのです。
全国の平均年収は436万円ですが、東京都の平均年収は620万円と平均より高いため、特に共働きの世帯であれば、1000万円以上の収入を得るのは他県より容易であることが考えられます。
年収1000万円以上が多い職業とは
どの職業に就くかによって、年収は大きく変わってくるのが現状です。1000万円以上が得られる仕事は、会社の代表・医者・パイロット・国会議員・プロスポーツ選手など。その職業に就くのに難易度が高いものばかりを思い浮かべますが、一般企業に勤めるサラリーマンでも1000万円を稼ぐことは可能です。
国税庁の「令和2年分民間給与実態調査統計」によると、年収が800万円以上の職業は、電気・ガス・熱供給関連などインフラに携わる仕事が3割以上を占めていました。また、金融・保険・IT関連業も2割以上と多く、年収1000万円を超えている人が多い職種です。これらの職業は会社員のなかで高収入が期待できるでしょう。
また、1人では難しくても夫が600万円、妻が400万円など共働きすることで、1000万円以上稼ぐことは可能です。20代でいきなり1000万円を稼ぐことは難易度が高いですが、継続して働くことで、昇給や転職で高収入を得ることは可能です。1000万円以上の年収を得たい人は、給与水準が高い職業を選んだり、副業を行ってトータルで得られる収入を上げるとよいでしょう。
年収1000万円が多いのは東京都で約26万人
年収1000万円を超える世帯が多いのは東京都で、6人に1人が1000万円以上の年収を得ていることが分かりました。特に、ガスや電気・金融・IT関連の仕事では、サラリーマンでも1000万円以上の収入を得られます。年収1000万円を目指すのであれば、東京都で給与水準が高い職種に就くか、共働きで働くことを検討してみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省2019年国民生活基礎調査の概要
国税庁 令和元年度版統計年報
国税庁 令和2年分民間給与実態調査統計
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部