更新日: 2022.01.29 年収

日本の地方議会議員の平均年収はどれくらい?

日本の地方議会議員の平均年収はどれくらい?
日本の47都道府県の地方議会議員の定数は決まっていますが、給与は都道府県によって差があります。では各地方議会議員の平均年収はどれくらいなのでしょうか。一般の公務員に比べて年収が高いイメージがありますが、実際のところはどうなのかを調べてみました。
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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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47都道府県に地方議会議員はどれくらいいるのか

地方議会議員は住民の直接選挙で選ばれます。以前は人口区分に応じて上限数が決められ、その数を超えない範囲内において条例で定数が定められていましたが、平成23年の「地方自治法改正」によって、都道府県議会議員の定数は条例で定めることとなり、地方議会議員の定数は年々減少しています。
 
そのような経緯のなかで、鳥取県の定数は47都道府県の中で一番少ない33人であり、一番多い東京都では定数125人となっています。47都道府県全定数をみると2593人であり、日本には約2600人の地方議会議員の方がいる計算になります。
 

47都道府県で地方議会議員の年収の一番安い県は

47都道府県の地方議会議員の月額報酬は「地方公務員給与実態調査」が総務省から発表されており、確認することができます。調べてみると、月額報酬が一番少ないのは大阪府の65万1000円でした。年収にすると約781万円となります。
 
月額報酬額のワースト10は、大阪府の次に奈良県・沖縄県・佐賀県・島根県と続いており、人口が比較的少ない自治体が入っています。
 
ここで大阪府だけ人口が多いにもかかわらずワースト1になっている理由は、2011年に当時の橋下徹大阪府知事が議員報酬を30%カットしたためです。また、コロナ禍の影響で現在ではさらに議員報酬カットとなっています。
 

47都道府県で地方議会議員の年収が一番高い県は

47都道府県で一番地方議会議員の月額報酬が高いのは、愛知県の97万7000円でした。年収にすると約1172万円となります。大阪府の地方議会議員の年収と比べると約400万の差があります。
 
愛知県以外にも神奈川県・京都府など比較的人口の多い都道府県では、月額報酬が高い傾向にあります。しかし意外にも東京都は20位と上位10位には入っていません。
 
ちなみに現在の小池百合子東京都知事の月額報酬は72万8000円で、東京都の議会議員の月額報酬81万8000円より安い報酬額となっています。これは東京都知事の独自の報酬カットの影響により、上司のほうが年収が低いという不思議な現象になっています。
 

47都道府県の地方議会議員の平均年収は

47都道府県の地方議会議員の平均月額報酬は約82万8000円であり、平均年収は約993万円と、1000万円を少し切る平均値となりました。
 
しかし、これはあくまで公表されている月額報酬額を年収に換算した数字で、実際はこれに加えてボーナスや政務活動費などが加算されることになります。この費用は公表されていないので、詳しい金額は分かりませんが決して少ない金額ではないと予想できます。
 
したがって、ボーナスや政務活動費等を含めると、地方議会議員の年収は少なくとも1000万円プラスαという金額になります。また、議員の中でも副議長や議長といった役職につくとさらに報酬はアップします。
 
定数は1と少ないのですが、議長になると一般の地方議会議員よりも約2割増しの報酬額となります。愛知県での議会議長の月額報酬は102万円なので、年収でみると1220万円以上にもなります。
 
だれでも仕事に見合った報酬を受け取る権利はあります。ただこの報酬に見合っているかどうかは選挙で選んだ住民が判断するので、地方議会議員の報酬が高いか安いかの判断には有権者の厳しいチェックが必要です。
 

実際の年収は1000万プラスα多いか少ないかはその働きで判断

地方議会議員の報酬はどの都道府県議員も年収にして1000万円プラスαです。コロナ禍の現在ではどこの自治体も財政は厳しい状況であるため、今後も議員報酬カットという自治体が増えると予想されます。いずれにしても適正に税金が使われ、報酬に見合った活動や働きをしてくれるよう地方議会議員の皆さんには期待したいものです。
 
出典:令和2年地方公務員給与の実態総務省
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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