更新日: 2022.01.30 年収
年収1000万円以上は何人に一人? 所得階層別に調査
この記事では、公的な資料を参考に年収1000万円を稼いでいる世帯の割合を紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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1世帯あたりの平均世帯収入は?
年収1000万円を稼いでいる世帯の割合の前に、1世帯あたりの平均世帯年収を紹介します。平均世帯年収は、総務省統計局が発表している「2019年全国家計構造調査」を見ればわかります。
・全国の平均世帯年収
「2019年全国家計構造調査」によると、全国の平均世帯年収は558万4000円(2018年11月から2019年10月まで収入)です。2014年(2013年12月から2014年11月までの収入)よりも3.6%増加しています。平均世帯年収は世帯区分で異なります。勤労者世帯の平均世帯年収は621万5000円、無職世帯の平均世帯年収は346万1000円です。
・主な都道府県の平均世帯年収
平均世帯年収は、都道府県によっても異なります。平均世帯年収が最も多いのは629万7000円の東京都、次いで多いのは615万4000円の神奈川県、次いで多いのは613万4000円の愛知県です。
宮城県は565万9000円で17位、広島県は529万1000円で31位、大阪府は503万1000円で34位、福岡県は486万4000円で38位、北海道は455万3000円で44位となっています。ちなみに、平均年収が最も少ないのは、423万3000円の沖縄県です。
年収1000万円世帯の割合
年収1000万円の世帯はどれくらいいるのでしょうか。世帯別の所得分布状況は、厚生労働省が発表している「2019年国民生活基礎調査の概況」を見ればわかります。
・年収1000万円は3.1%
「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、年収1000~1100万円未満の割合は3.1%です。100世帯中約3世帯が年収1000万円と考えられます。一般的にいわれているとおり、年収1000万円は高年収と考えてよいでしょう。
・年収1100万円以上の世帯の割合
年収1100万円を超えている世帯も存在します。同調査によると、年収1100~1200万円未満の割合は1.9%、年収1200~1300万円未満の割合は1.7%、年収1300~1400万円未満の割合は1.2%、年収1400~1500万円未満の割合は0.9%です。
ちなみに、年収1000万円以上の割合は12.1%となっています。年収1000万円以上を稼いでいる世帯は、100世帯中12世帯程度と考えられます。
・平均世帯年収と中央値
同調査によると、1世帯あたりの平均年収は552万3000円です。この金額は「2019年全国家計構造調査」と大きく変わりません。両調査から、1世帯あたりの平均年収は550万円台と考えてよいでしょう。
「2019年国民生活基礎調査の概況」は、中央値も明らかにしています。中央値は、データを並べたときに中央にくる値です。平均値よりも、外れ値(他の値から大きく外れた値)の影響を受けにくい特徴があります。
つまり、平均世帯年収は、極端な高所得世帯、低所得世帯から影響を受けやすいといえます。「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、中央値は437万円です。平均世帯年収よりも、115万3000円少なくなっています。
・平均世帯年収以下の世帯の割合
中央値(437万円)から、「2019年国民生活基礎調査の概況」の平均世帯年収は、高収入世帯の影響を強く受けていることがわかります。同調査によると、平均世帯年収以下の世帯の割合は61.1%です。100世帯中61世帯程度が平均世帯年収以下となっています。
ちなみに、全年収で割合が最も高いのは、年収200~300万円(13.6%)、次に割合が高いのは年収300~400万円(12.8%)、次に割合が高いのは年収100~200万円(12.6%)です。
年収1000万円を超える世帯は少ない
一般的に、高年収と考えられる年収1000万円世帯の割合について解説しました。「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、世帯年収1000~1100万円未満の割合は3.1%、世帯年収1000万円以上の割合は12.1%です。
平均世帯年収が550万円程度、中央値が437万円であることを考えると、年収1000万円以上の世帯は非常に恵まれているといえます。ゆとりのある暮らしを実現したい人は、年収1000万円を目指してみてはいかがでしょうか。
出典
総務省統計局「2019年全国家計構造調査所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果結果の概要」
厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部