更新日: 2022.01.31 年収
平均年収400万円の家庭が将来もらえる年金受給額はどれくらい?
そこで、平均年収400万円の世帯がもらえる年金受給額について見ていくことにします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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年金の仕組みとは
年金の受給額を見る前に、そもそも年金の仕組みがどのようになっているのかを知っておく必要があります。
まず、年金には大きく分けて公的年金と私的年金の2種類があります。公的年金は、国民年金と厚生年金の2階建ての構造となっており、このうち国民年金については20歳以上60歳未満の人は全員が加入しなければなりません。
保険料は毎年見直されますが、令和3年度は月額1万6610円です。年収に関係なく保険料は一律となっており、それを踏まえて誰でも同じ金額を受給することができます。
ちなみに、受給額も必要に応じて見直されますが、同じ令和3年度だと78万900円となっています。もっとも、この金額を受給できるのは、480ヶ月の間一度も未納がなかった人に限られます。未納期間があると、それに応じて受給額は減額されますので、その点については注意しなければなりません。
一方、厚生年金は、会社員や公務員などが加入する公的年金です。その厚生年金保険料は、個々人が受け取っている毎月の給与(標準報酬月額)や賞与(標準賞与額)の金額に応じて決まる仕組みになっており、基本的に収入が多ければ多いほど負担は大きくなります。
当然支払った保険料に応じて受給額も変わってきますので、年収400万円の世帯の場合には、それよりも多くの稼ぎを得ている世帯に比べると、将来的に受給できる年金額は少なくなります。
次に、私的年金には、確定給付企業年金や確定拠出年金などがあります。企業によって導入している制度はさまざまですので、年収400万円の世帯が一律にどれくらいもらえるかを判断するのは困難です。
なお、勤務先がこういった制度を導入していない場合でも、iDeCoと呼ばれる個人型の確定拠出年金制度を利用したり、年金機能を備えた金融商品を購入したり、といった自助努力によって将来に備えることは可能です。
年収400万円の世帯の年金受給額
では、以上のような年金制度によって年収400万円の世帯が将来において得られる受給額は、どれくらいになるのでしょうか。
大学を卒業して22歳で就職した後、60歳まで働き続け、国民年金・厚生年金ともに保険料の未納期間がなく、かつ新卒時の年収が300万円、定年時の年収が500万円だった場合を前提に説明します。
この場合、国民年金の受給額は年収に関係なく約78万円となり、厚生年金は年収を踏まえると88万円ほどを受給できるため、両方を合わせると年間で166万円程度の年金を受け取れるという計算になります。
もっとも、前述の通り、国民年金の受給額は適宜見直しが行われますし、厚生年金の受給額は収入によって変わってきますので、必ずしもここで挙げた金額が確実に受給できるというわけではない点に注意する必要があります。
また、同じ年収400万円の世帯でも、夫婦の一方のみが働いて400万円を稼いでいるところと、夫婦共働きで各自が200万円を稼いでいるところとでは、受給できる年金の金額は異なります。
なお、自分が将来受け取る年金の金額を知りたい場合は、日本年金機構が提供している年金ネットの年金見込額試算ツールを使って簡単にシミュレーションすることができます。
年収400万円でもそれなりに年金がもらえる
以上で見てきたように、年収400万円の世帯でもきちんと保険料を納めていれば退職後に年間166万円程度の年金を得ることが可能です。
夫婦2人で余裕のある暮らしを送るにはこれだけでは必ずしも十分ではないかもしれませんので、もう少し収入が欲しいということであれば、早い段階から私的年金などを活用して将来への備えをするようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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