正社員と契約社員の年収。どれくらいの差がある?
配信日: 2022.02.15
一見すると、正社員のほうがよく思えますが、自分のライフスタイルを考えたときに、契約社員のほうが合っている人もいます。自分に合った働き方を見つけるためにも、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー
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正社員と契約社員の年収の差はどれくらい?
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より、正社員と契約社員を含む正社員以外の年収の差について見ていきましょう。
まずは、図表1をご覧ください。
【図表1】
正社員 | 正社員以外 | |
---|---|---|
男性 | 420万8400円 | 288万2400円 |
女性 | 323万400円 | 231万9600円 |
男女計 | 389万400円 | 257万7600円 |
※賃金×12ヶ月で算出
男性の場合、正社員の平均年収が420万8400円に対して、正社員以外は288万2400円と、年収の差は132万6000円もあります。
次に、女性の場合は正社員の平均年収が323万400円、正社員以外の年収が231万9600円であり、その差は91万800円。男性ほどではありませんが、女性も正社員かどうかで年収に差が出ることが分かりました。
なお、正社員を100とする「雇用形態間賃金格差」は、男女計が66.3、男性68.5、女性71.8です。
正社員と契約社員の違い
求人情報を見ていると、正社員以外に「契約社員」の募集を見ることがあります。しかし、正社員と契約社員がどう違うのか、ピンとこない人もいるのではないでしょうか。
自分の得意な分野、生かせる資格や年収など、仕事先に求める条件は人それぞれに異なりますが、仕事を探すうえで「雇用形態」はとても重要です。この見出しでは、正社員と契約社員の違いを、3つのポイントから見ていきましょう。
雇用期間
正社員のメリットの1つに、雇用期間の定めがなく、雇用が安定していることが挙げられます。正社員は企業と「無期雇用契約」を結ぶため、自分から辞めない限りは、基本的に定年まで働けるでしょう。
一方で、契約社員は雇用期間に定めがあります。契約期間は企業によって異なりますが、1回の契約につき雇用期間は「最長3年」です。契約期間満了前に、企業と契約社員の合意のもと、契約更新ができます。
このように、正社員は「無期雇用契約」、契約社員は1回の契約につき「3年まで」と、雇用期間に定めがある点が異なります。
給与・賞与
給与形態は一般的に、月給制がほとんどですが、契約社員に限り「時給制」や「年俸制」を採用しているケースがあります。また、賞与は契約社員も正社員と同様に支給される企業もあれば、正社員のみに支給される会社もあるでしょう。
また、正社員は定期的に査定が行われ、評価に応じて昇進・昇給があります。しかし、契約社員は労働契約上、契約期間満了まで昇進・昇給が基本的にありません。
解雇予告
労働基準法の定めにより、解雇予告は正社員も契約社員も同様に適用されます。
労働基準法第20条によると、解雇する場合は、「解雇予告」を30日前に出さなければいけないとあります。また、同法第20条および労働契約法第17条によると、やむを得ない事由がない限りは、企業は契約期間中に解雇できないとあります。
したがって、よほどのトラブルを起こさない限りは、契約期間内に「契約社員である」ことを理由に解雇されることはないでしょう。
正社員と契約社員の違いを正しく理解しよう
正社員か契約社員かでは、年収や待遇、契約内容に大きな違いがあります。特に年収は、男性は132万6000円、女性は91万800円の差があるため、高収入をめざしている人は正社員がおすすめです。
だからといって、契約社員はデメリットのみではありません。有期雇用のため、正社員と比べると責任の範囲が小さく、ワークライフバランスを保ちやすいなどのメリットがあります。正社員と契約社員の違いを正しく理解して、自分に合っている雇用形態はどちらかを見極めましょう。
出典
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー