更新日: 2022.02.25 年収

税金が決まるメカニズムとは? 年収ごとに変わる税金について解説

税金が決まるメカニズムとは? 年収ごとに変わる税金について解説
給料が上がるなどして、年収が増えるのは一般的に喜ばしいものですが、年収増に伴って気になってくる問題が税金の支払いです。
 
税金は原則として、課税所得金額によって設定される税率により算出された金額を支払う必要があります。
 
今回は、国税庁の資料などを参照しながら、課税所得金額ごとに変わる税金について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com

所得税は課税所得金額ごとに税率が変わる

 
個人の所得に対してかかる「所得税」は、年収のうち、所得控除を差し引いた課税所得金額によって変わります。
 
課税所得金額ごとに所得税がどのように変わるのか、国税庁の資料「所得税の税率」を参照してみましょう。
 
【図表1】

課税される所得金額 税率 控除額
1000円~194万9000円まで 5% 0円
195万円~329万9000円まで 10% 9万7500円
330万円~694万9000円まで 20% 42万7500円
695万円~899万9000円まで 23% 63万6000円
900万円~1799万9000円まで 33% 153万6000円
1800万円~3999万9000円まで 40% 279万6000円
4000万円以上 45% 479万6000円

 
図表1のデータを見ると、課税所得金額が上がるほど税率が上がり、支払いが必要な所得税の金額が増えています。
 

課税所得金額ごとの具体的な税金の違いを計算

具体的に課税所得金額800万円と課税所得金額1000万円の方(個人事業主・経費なし)を比較して、手元に残る手取り金額を比べてみましょう。

●年収800万円:(800万(年収)-63万6000円(控除額))×23%(税率)=169万3720円(手取り額630万6280円)
●年収1000万円:(1000万円(年収-153万6000円(控除額))×33%(税率)=279万3120円(手取り額720万6880円)

計算結果から、額面での課税所得金額が200万円増えても、適用される税率が変わるため、手取り額の差は約90万円となります。
 
税金は所得に応じた税率によって変動しますので、基本的には課税所得金額が上がるほど税金も高くなります。
 

10種類の所得の種類

 
所得の種類には、会社から支給される給料の「給与所得」の他、10種類に分かれています。

●利子所得
●配当所得
●不動産所得
●事業所得
●給与所得
●退職所得
●山林所得
●譲渡所得
●一時所得
●雑所得

それぞれの所得の種類により、収入や必要経費の範囲、課税所得の計算方法などが定められています。
 
例として、給与所得を得ているサラリーマンの副業や、仮想通貨売買による利益は「雑所得」として計上されます。
 

合計所得金額からの基礎控除

 
確定申告など所得税の計算時には、総所得金額から基礎控除を差し引きます。
 
基礎控除の金額は、納税者本人の合計所得金額に応じて変動します。
 
【図表2】

納税者本人の合計所得金額 控除額
2400万円以下 48万円
2400万円超2450万円以下 32万円
2450万円超2500万円以下 16万円
2500万円超 0円

 
基礎控除の控除額は、年収が高くなるほど少なくなり、年収2500万円を超えると控除額が0円になります。
 

扶養控除について

 
扶養している親族がいる場合、一定の要件に当てはまれば、扶養控除を受けられます。
 
【図表3】


 
扶養親族とは、配偶者を除く6親等内の血族、および3親等内の姻族です。
 
課税対象者と生計を同一にしており、かつ、扶養対象者の合計所得金額が48万円以下であることなどが控除の条件となっています。
 

パート収入の場合は年収いくらから税金がかかる?

 
夫婦の一方が給与所得を得るサラリーマンで、配偶者がパートに働きに出ているという家族構成は珍しくありません。
 
一般的に「103万円の壁」といわれていますが、パート収入の場合は年収103万円を超えると所得税が課税されます。パート収入も給与所得ですので、年収ごとに変わってくる税金のメカニズムについては注意しておく必要があります。
 

配偶者にパート収入がある場合の税金

 
パート収入は給与所得ですので、年収に応じて定められる税率で所得税を納めなければなりません。
 
ただし、最低55万円の給与所得控除と48万円の基礎控除を差し引いた金額が課税所得金額となりますので、パートでの年収が103万円以下で他に収入がない場合、所得税の課税対象とはなりません。
 
また、パート収入が201万6000円を超えると、正社員として働く配偶者の配偶者控除(配偶者特別控除)を受けられなくなりますので注意が必要です。

●パート収入が103万円以下:配偶者控除
●パート収入が103万円超~201万6000円未満:配偶者特別控除
●パート収入が201万6000円以上:控除なし

 

税金は課税所得金額によって変わる! 課税所得金額4000万円の方の税率は45%

 
税金が決まるメカニズムは、課税所得金額によって設定される税率によるものとなっており、年収が増えるごとに支払う税金の額も大きくなっていきます。
 
年収4000万円を超えると税率は45%となり、所得の約半分近くが税金として課税されます。また、年収2500万円を超えると基礎控除の控除額も0円になりますので、税負担が増大しますね。
 
納税は国民の三大義務の1つですが、無駄な税金を支払うことのないように、控除や経費計上を上手に活用しましょう。
 
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.2260 所得税の税率
国税庁 所得税のしくみ
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1199 基礎控除
国税庁 家族と税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

auじぶん銀行