更新日: 2022.02.25 年収

年収400万円・800万円・1000万円、所得税率はどのくらい違う?

年収400万円・800万円・1000万円、所得税率はどのくらい違う?
自分がどのくらいの所得税を納めているのかをよく理解していない方や、自分の所得税率が何%なのかを把握していない方はいるのではないでしょうか。
 
所得税は個人の所得額に応じて課税される税金です。その際の所得税率は一律ではなく「累進課税」制度がとられています。そのため、所得額が高いほど、課税される税金が増えます。
 
今回は、所得税の税率の仕組みをはじめ、年収400万円・800万円・1000万円で所得税率がどのくらい違うのかを比較して紹介します。また、所得税の計算方法や所得税の各種控除について、まとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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所得税は個人の所得額に応じて課税される税金

 
所得税は、所得のある方が必ず納める税金です。毎年1月1日~12月31日までのすべての収入から所得控除を差し引き、その金額(課税所得金額)に一定の税率を適用して算出します。
 
所得税の税率は「超過累進税率」を採用していて、課税所得金額に応じて段階的に高くなる仕組みです。所得が低い方よりも高い方のほうが、多くの税金を納めなくてはなりません。
 

所得税率の税率とは? 400万円・800万円・1000万円の違い

所得税率は、課税所得金額に応じて5~45%まで7段階に分かれています。
 

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97500円
330万円超695万円以下 20% 42万7500円
695万円超900万円以下 23% 63万6000円
900万円超1800万円以下 33% 153万6000円
1800万円超4000万円以下 40% 279万6000円
4000万円超 45% 479万6000円

 
所得税率は、400万円の場合の20%、800万円の場合は23%、1000万円の場合は33%に該当します。400万円と1000万円では、13%もの差があります。
 

所得税の計算方法

所得税の計算式は、課税所得金額×税率-控除額によって求められます。
 
所得税を計算する前に、その年の1~12月までの所得金額の合計を確認してください。その金額から所得控除を差し引くと課税対象となる、課税所得金額がわかります。
 
課税所得金額に税率を掛けた後に、税額控除を差し引けば最終的な税額を算出できます。
 

所得税の各種控除について

所得金額の合計から差し引かれる所得控除は、以下のとおりです。自分が控除を受けられる条件に該当するのかを確認してみてください。

●雑損控除:災害・盗難・横領などによる損害を受けた場合
●医療費控除:一定額を超える医療費を支払った場合
●社会保険料控除:納税者自身もしくは生計を一にする配偶者、親族のなどの社会保険料を支払った場合
●小規模企業共済等掛金控除:小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく掛け金などを支払った場合
●生命保険料控除:生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合
●地震保険料控除:地震保険料などを支払った場合
●寄附金控除:ふるさと納税などの特定寄付金を支払った場合
●障害者控除:納税者および同一生計配偶者、扶養家族が障害者に当てはまる場合
●寡婦控除・ひとり親控除:配偶者と離婚・死別し、生計を一にする子がいる場合
●勤労学生控除:納税者自身が勤労学生である場合
●配偶者控除:納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合
●配偶者特別控除:配偶者に年間48万円以上の所得がある場合、配偶者控除ではなく配偶者特別控除が適用
●扶養控除:納税者に扶養親族がいる場合
●基礎控除:納税者本人の合計所得金額が2500万円以下なら、どなたでも受けられる控除

さらに課税所得金額に税率を乗じて算出した所得税額から、税額控除が差し引かれます。主な税額控除は以下を参考にしてください。

●外国税額控除:納付した外国所得税などがある場合に受けられる税額控除
●住宅ローン控除:住宅ローンを組んで、住宅を新築・購入・増改築した人が受けられる税額控除
●配当控除:配当所得のある人が受けられる控除

 

所得税率は所得が上がるほど高くなる

 
所得税は累進課税のため、所得額が高いほどに税額も高くなります。また、所得税の税率は個人差があるため、年収や発生した経費などをその都度計算しておくとよいでしょう。
 
節税を心がけているなら、記事内で紹介した所得控除や税額控除に該当箇所があるかどうかも確認しておきましょう。そのうえで、所得控除や税額控除の条件を満たす努力も必要です。
 
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1200 税額控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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