更新日: 2022.02.27 年収
50代で年収1千万の会社員。将来もらえる年金額は夫婦でいくら?
ここでは、50代で年収1千万円の夫婦の年金額や受給額を増やす方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年金の平均受給額
厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和2年度の年金の平均受給額(月)は14万6145円でした。
国民年金と厚生年金の平均受給額の推移は、図表1のとおりです。
図表1
年度 | 平均年金月額 |
---|---|
平成28年度 | 14万7927円 |
平成29年度 | 14万7051円 |
平成30年度 | 14万5865円 |
令和元年度 | 14万6162円 |
令和2年度 | 14万6145円 |
※平均年金月額は国民年金(老齢基礎年金)を含みます。
上記のとおり、平均年金月額は14万6000〜14万7000円前後で推移しています。
なお、国民年金の令和2年度の平均年金月額は5万6358円でした。
50代年収1千万円会社員の年金額
同じ「50代年収1千万円」の世帯であっても、将来受給できる年金額が異なります。
ここでは、三井住友銀行の「年金試算シミュレーション」を用い、「夫年収1千万円、妻専業主婦」「夫年収600万円、妻年収400万円」の2つのパターンで年金額を試算しています。
おおよその年金受給額がわかると、将来の年金額や老後資金をより具体的に計画することが可能です。それぞれのパターンの年金額について見ていきましょう。
夫年収1千万円、妻専業主婦の場合
三井住友銀行「年金試算シミュレーション」の条件は、以下のとおりです。
・夫:50歳、会社員、年収1千万円、就業年齢23〜60歳
・妻:50歳、専業主婦
シミュレーション結果は、次のとおりです。
・夫:老齢厚生年金13.3万円/月、老齢基礎年金6.4万円/月
・妻:老齢厚生年金0.0万円/月、老齢基礎年金6.4万円/月
※どちらも年金保険料を全期間納付した場合
※上記は概算となりますので実際とは異なる場合があります。
1ヶ月あたりの年金受給額は夫婦合計で26.1万円です。
夫年収600万円、妻年収400万円の場合
三井住友銀行「年金試算シミュレーション」の条件は、以下のとおりです。
・夫:50歳、会社員、年収600万円、就業年齢23〜60歳
・妻:50歳、会社員、年収400万円、就業年齢23〜60歳
シミュレーション結果は、次のとおりです。
・夫:老齢厚生年金8.2万円/月、老齢基礎年金6.4万円/月
・妻:老齢厚生年金5.9万円/月、老齢基礎年金6.4万円/月
※どちらも年金保険料を全期間納付した場合
※上記は概算となりますので実際とは異なる場合があります。
1ヶ月あたりの年金受給額は夫婦合計で26.9万円です。
将来の年金額を増やす方法
将来の年金受給額を増やす方法に「繰り下げ受給」や「付加年金」があります。繰り下げ受給を利用すると受給開始のタイミングは遅くなりますが、年金額は最大42.0%増えます。
付加年金は毎月の負担が少なく、将来の年金額を10万円近く増やすことが可能です。
ここでは、将来の年金受給額を増やす「繰り下げ受給」と「付加年金」について見ていきましょう。
繰り下げ受給
年金の受給開始年齢を66歳以降に遅くできるのが繰り下げ受給です。繰り下げ受給によって年金受給開始時期は遅くなりますが、加算額(繰り下げ月数×0.7%)により受給額を増やすことができます。70歳まで繰り下げした場合の増額率は最大42.0%です。
付加年金
国民年金保険料に付加保険料を上乗せして納付することで、将来の年金受給額を増やせます。付加保険料の月額は400円です。将来受給できる付加年金額(年額)は「200円×付加保険料納付月数」で計算できます。
たとえば、付加保険料400円を40年間納付した場合の付加年金額(年額)は9万6000円です。10万円近い付加年金額が、老齢基礎年金に上乗せされることになります。
ただし、国民年金基金に加入している場合、付加年金制度を利用できません。
夫年収1千万円、妻専業主婦の年金額は月26.1万円
三井住友銀行「年金試算シミュレーション」によると、50代で夫の年収が1千万円、妻が専業主婦の場合、将来受給できる年金額は26.1万円/月です。また、夫の年収600万円、妻の年収400万円の場合は、受給額は26.9万円/月です。
同じ年収1千万円世帯でも、夫婦それぞれの年収などによって年金額が異なります。早速、年金額のシミュレーションを行い、早めに老後資金の計画を立てましょう。
出典
厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
日本年金機構「老齢厚生年金の繰下げ受給」
日本年金機構「付加保険料の納付のご案内」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部