更新日: 2022.03.07 年収

年収960万円を達成しているのは人口の何割?

年収960万円を達成しているのは人口の何割?
年収960万円を達成している人は日本の人口の何割いるのでしょうか。子どもを扶養している場合、児童手当や18歳以下を対象とする10万円給付を受ける資格は「年収960万円未満」というラインで決められています。
 
今回は、子どもを扶養している人にとって経済的負担に大きく影響する可能性のあるボーダーライン、年収960万円に達している人は何割くらいいるのかを紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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年収960万円を超える人は何割?

令和2年分「民間給与実態統計調査 」により、年収960万円を超える人の割合がどれくらいなのか見ていきます。
 
給与所得者のうち、年収900万円以下に該当する人の割合は93.6%です。年収900万円超から年収1000万円以下に該当する人の割合は1.8%でした。つまり、年収900万円以下の人だけでも9割以上いるということは、年収960万円を達成している人は1割にも満たない(5~6%程度)ことがわかります。
 
ちなみに1年を通じて勤務した給与所得者の数は5245万人、そして年収900万円以下の割合は93.6%、年収1000万円以下の割合は95.4%であることを考慮して計算すると、年収960万円を超えている人はおおよそ300万人存在することになります。
 
1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は 433 万円でした。男女別にみた場合、男性 532 万円、女性 293 万円となっています。(第9図)平均給与及び対前年伸び率の推移を見てみると、平成24年から平成30年まで伸び率は増加していましたが、令和元年、2年と続けて減少しています。
 
続いて男女別のデータを「(第 16 表)給与階級別給与所得者数・構成比」から見ていきます。
 
男性の場合、年収900万円以下に該当する人の割合は90.1%です。年収900万円超に該当する人の割合は9.9%でした。全体で見たときよりも年収900万円超の人の割合は大きいですが、平均給与が多い傾向にある男性でも年収960万円を達成している人は1割にも満たないことがわかります。
 
女性の場合、年収900万円以下に該当する人の割合は98.5%です。年収900万円超に該当する人の割合は1.5%、年収1000万円超に該当する人はさらに低い1.1%でした。
 
つまり女性に限定して見た場合、年収960万円を達成している人は1.1%から1.5%の間という統計になり、給与所得者100人に1~2人程度です。女性の方の割合が低くなった理由は男女間のライフバランスの違い、例えば家事や育児、介護などの負担の比重が影響していると考えることができます。
 

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10万円給付のボーダーとなる年収960万円

年収960万円を超えるか超えないかというボーダーラインは、子どもを扶養している世帯にとって経済的に大きく影響します。例えば18歳以下の子どもへ支給される「10万円給付」と中学生以下の子どもがいる世帯に支給される「児童手当」が該当します。
 

・10万円給付

「18歳以下の方への10万円給付」の条件は、子どもを扶養している親の年収960万円未満との提示がされました。つまり年収960万円未満なら子ども1人につき10万円が支給されます。
 
この「年収960万円」という条件は、夫婦一人一人に課されるものです。個人でもらう給与がどちらも960万円超えなければ給付条件が満たされます。
 
つまり夫婦共働き、それぞれの年収が900万円ずつの場合、世帯合計年収が1800万円となりますが、双方とも「年収960万円未満」の条件を満たすので子どもの人数分の10万円給付を受けることができます。
 
続いて別の世帯を例に見ていきます。夫が給与所得者、妻は専業主婦という世帯の場合、夫の年収は1000万円、妻は専業主婦なので0円、世帯合計年収が1000万円となります。
 
この場合、夫が年収960万円を超えてしまっているので10万円給付を受けることはできません。あくまで給与所得者1人の年収が960万円未満であるかどうかが「10万円給付」の条件であり、世帯年収は関係ありません。
 

・児童手当

児童手当とは、子育て世代の負担を軽減するための手当で、子どもが中学校卒業するまで毎月支給される手当です(数か月分まとめて支給される企業もあります)。
 
児童手当は子どもの年齢や人数によって支給額は変動しますが、基本的には1人当たり1万円または1万5000円が1ヶ月分として支給されます。
 
しかし、児童手当も「年収960万円未満」が関係します。児童手当も所得制限限度額を満たす場合のみ既定に沿った手当額が支給されますが、年収960万円以上に該当する場合は子どもの年齢や人数に関係なく1人あたり5000円の支給となります。
 
1年分の児童手当額を年収960万円未満世帯と比較すると、1人当たり6~12万円の差が生まれます。児童手当の所得制限である年収960万円未満は一つの基準であり、扶養親族等の数によっても所得制限限度額は変わります。また、10万円給付と同様に、世帯年収ではなく給与所得者1人ずつの年収で判断されます。
 

年収960万円を超える割合は1割以下

年収960万円を達成している人口の割合は1割にもなりません。「年収960万円」は10万円給付条件や児童手当の支給額に関係する一つの基準となる金額です。逆に考えると9割の人が制限なく受けられる制度ということです。
 
年収がボーダーに近い人は、超えているかどうかで経済面への影響が大きく変わります。気になる方は自身の年収について調べてみてはいかがでしょうか。
 
出典
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部