更新日: 2022.03.11 年収
一生のうち一番残業・就業しているのは何歳? 平均年収とともに比較
世間一般の残業時間や就業時間などを知ることで、自身の働き方と比較ができます。ここでは、残業時間・就業時間が多い年齢層や年齢別の平均年収などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
残業時間・就業時間が多い年齢層
厚生労働省「労働時間等関係資料集」によると、年齢別の週60時間以上就業する方の割合は、図表1のとおりです。
【図表1】
年齢 | 平成16年 | 令和2年 |
---|---|---|
15〜19歳 | 3.1% | 1.0% |
20〜24歳 | 9.3% | 3.2% |
25〜29歳 | 13.8% | 5.7% |
30〜34歳 | 16.2% | 6.6% |
35〜39歳 | 16.8% | 7.0% |
40〜44歳 | 14.7% | 6.6% |
45〜49歳 | 13.6% | 6.7% |
50〜54歳 | 12.3% | 6.5% |
55〜59歳 | 11.3% | 5.7% |
60〜64歳 | 9.8% | 3.7% |
65歳以上 | 9.3% | 3.6% |
※厚生労働省「労働時間等関係資料集」の「年齢別週60時間以上就業する者の割合」より
※非農林業者の場合
※自営業者や家族従事者も含む
上記のとおり、週60時間以上就業する方の割合は、平成16年と令和2年どちらも「35〜39歳」が最も高いです。次に高いのが、平成16年は30〜34歳、令和2年は45〜49歳です。
数値には自営業者なども含まれますが、特に30代後半の残業時間が多いことが考えられます。
また、図表2、3は、男女別・年齢別の週60時間以上就業する方の割合です。
【図表2】
男性 | ||
---|---|---|
年齢 | 平成16年 | 令和2年 |
15〜19歳 | 4.1% | 0.0% |
20〜24歳 | 13.0% | 4.0% |
25〜29歳 | 20.4% | 7.8% |
30〜34歳 | 23.1% | 9.7% |
35〜39歳 | 24.6% | 10.6% |
40〜44歳 | 22.7% | 10.3% |
45〜49歳 | 20.7% | 10.5% |
50〜54歳 | 17.3% | 9.7% |
55〜59歳 | 15.0% | 8.5% |
60〜64歳 | 11.7% | 5.3% |
65歳以上 | 10.2% | 4.3% |
※厚生労働省「労働時間等関係資料集」の「男女・年齢別週60時間以上就業する者の割合」より
※非農林業者の場合
※自営業者や家族従事者も含む
男性の週60時間以上就業する方の割合が最も高いのは、平成16年と令和2年どちらも「35〜39歳」です。
【図表3】
女性 | ||
---|---|---|
年齢 | 平成16年 | 令和2年 |
15〜19歳 | 2.1% | 0.0% |
20〜24歳 | 5.5% | 1.9% |
25〜29歳 | 5.5% | 3.0% |
30〜34歳 | 4.8% | 2.3% |
35〜39歳 | 4.1% | 2.0% |
40〜44歳 | 3.5% | 1.6% |
45〜49歳 | 4.5% | 1.9% |
50〜54歳 | 5.4% | 2.2% |
55〜59歳 | 6.1% | 2.2% |
60〜64歳 | 8.8% | 1.4% |
65歳以上 | 7.8% | 2.6% |
※厚生労働省「労働時間等関係資料集」の「男女・年齢別週60時間以上就業する者の割合」より
※非農林業者の場合
※自営業者や家族従事者も含む
女性で最も割合が高いのが、平成16年が「60〜64歳」で令和2年が「25〜29歳」となります。
産業・職種別の残業時間・就業時間
厚生労働省「労働時間等関係資料集」によると、産業別で最も所定外労働時間が多いのは253時間(所定内労働時間は1685時間)で運輸業・郵便業でした。
次に多いのが、鉱業・採石業・砂利採取業の186時間(所定内労働時間は1841時間)、電気・ガス・熱供給・水道業の183時間(所定内労働時間は1663時間)です。
週60時間以上就業する方の割合についても、運輸業・郵便業が最も高い結果となります。
なお、厚生労働省「令和2年 賃金構造基本統計調査」によると、「運輸・郵便事務従事者」の平均年収は467万3200円です。※「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で算出
年齢別の平均年収
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は433万1000円でした。図表4は、年齢別の平均年収です。
【図表4】
年齢 | 男性 平均年収 |
女性 平均年収 |
男女 平均年収 |
---|---|---|---|
19歳以下 | 146万円 | 115万円 | 129万円 |
20〜24歳 | 277万円 | 242万円 | 260万円 |
25〜29歳 | 393万円 | 319万円 | 362万円 |
30〜34歳 | 458万円 | 309万円 | 400万円 |
35〜39歳 | 518万円 | 311万円 | 437万円 |
40〜44歳 | 571万円 | 317万円 | 470万円 |
45〜49歳 | 621万円 | 321万円 | 498万円 |
50〜54歳 | 656万円 | 319万円 | 514万円 |
55〜59歳 | 668万円 | 311万円 | 518万円 |
60〜64歳 | 521万円 | 257万円 | 415万円 |
65〜69歳 | 421万円 | 208万円 | 332万円 |
70歳以上 | 357万円 | 191万円 | 285万円 |
※国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」の「年齢階層別の平均給与」より
上記のとおり、平均年収が最も高いのは男性が「55〜59歳」、女性が「45〜49歳」、男女計では「55〜59歳」です。
残業時間・就業時間が多い35〜39歳の平均年収は437万円
厚生労働省「労働時間等関係資料集」によると、週60時間以上就業する方の割合が最も高いのは「35〜39歳」です。自営業者なども含まれたデータですが、一般的に「働き盛り」ともいわれる年齢であり、残業時間・就業時間ともに他の年齢より高いことが考えられます。
35〜39歳の平均年収は437万円で、給与所得者の平均年収433万1000円より高く、年齢階層別では5番目の高さとなります。
自身の残業時間・就業時間や平均年収とも比べてみましょう。
出典
厚生労働省「労働時間等関係資料集」
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
厚生労働省「令和2年 賃金構造基本統計調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部