更新日: 2022.03.13 年収
失業給付などの手当は年収に含まれる? 非課税となる税金は?
この場合、すぐに扶養に入りたいところですが、雇用保険の失業給付金をもらいながら配偶者の扶養に入れるのかどうか気になるところです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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目次
失業給付は所得税では非課税
結論からいえば失業給付でもらうお金は所得税の計算に入れなくても良い金額です。
年の途中で退職した場合は、その年の1月1日から退職までに支払われた給料の額と、年末までに再就職先から支払われたお給料を合算した金額がその年の年収です。
つまり、退職した時点でもらった給料の額が103万円以下で、再就職が翌年以降になってしまう場合は、配偶者控除を受けられるということになります。また、自身の所得税の計算も、その年1月1日から退職した時点までの給与所得に対してのみおこなうことになります。
所得税の計算は、1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して行いますので、給与収入のみの場合ならば年末時点での給料の額の合計額で配偶者控除の判定がされるのです。
注意が必要なのは、社会保険の扶養に入れるかどうか
雇用保険の失業給付をもらい始めた場合に、一番気になるのは、配偶者の社会保険の扶養に入れるかどうかではないでしょうか。年の給料が130万円を超えると社会保険の扶養からは外れてしまいます。
では、退職までの給料が130万円に満たない場合なら退職と同時に配偶者の扶養に入れるかというと、これは所得税の扶養とは違い、特に正社員だった場合には給付金をもらい始めた時点で扶養から抜けなくてはならない場合が多いです。
社会保険の場合は、その年の1月1日から12月31日の間にもらった収入金額で計算する所得税と違い、その時点の状況が大きく関わってくる場合が多いのです。会社にもよりますが、その時点の合計額ではなく、その先の収入があるかないかで判定されることが一般的です。注意しなければならないのは、国の制度である所得税の考え方が、国民全員に適用されるのと異なり、社会保険のルールは会社によって異なるということです。
雇用保険失業給付を受給中の社会保険の取り扱いについて、一番多くみられるケースは、退職した時点から失業給付をもらい始める日までの無収入の期間は配偶者の扶養に入ることができるという取り扱いです。
そして失業保険の受給が始まってから受給が終わるまでの間は、日額3612円以上の給付を受けるときには一旦扶養から外れなければなりません。
この日額3612円という金額は、1ヶ月30日とした場合、10万8360円ですから、扶養に入ることができる基準である年額130万円を月額にした場合の、10万8333円を超える金額となるという理由です。扶養から外れている間は、自身で国民健康保険と国民年金に加入しなければなりません。
ただし、全ての会社がこのような取り扱いをしているわけではなく、会社によっては、退職時点ですぐ扶養に入ることができて、雇用保険失業給付の額を収入額として計算しない場合もあります。
また、退職時点で年額130万円を超えている場合には、退職後収入がなくなっても扶養には入れないというルールの会社もあります。周りの人の話を聞いて同じだと早合点せず、必ず失業給付中の扶養の取り扱いについて配偶者の会社に問い合わせることが大切です。
失業給付を受給中の健康保険の選択肢
雇用保険の失業給付金を受給中に、配偶者の扶養には入れないという場合には、自身で国民健康保険と国民年金に加入する方法のほかにも方法があります。
通常、会社の健康保険証は退職と同時に会社に返却しなければなりません。失業給付金の受給が開始するまでの期間は、自己都合の場合には3ヶ月あります。この間は配偶者の社会保険の扶養となるのが一般的ですが、他にも退職する会社の保険を任意継続するという方法もあります。
この場合、在職中会社が負担してくれていた分も自身で負担することになるため在職中の保険料よりは高額になりますが、国民健康保険より負担が軽くなる場合もあります。
失業給付の日額が日額3612円に満たない時は、受給しながら扶養に入ることが出来るのでまずは日額を確認することが大切です。
配偶者の会社の社会保険については、退職前にしっかり確認しておくことが必要
雇用保険の失業給付金は所得税の計算では非課税ですが、社会保険については会社によって扱いが異なります。特に、退職以後はご主人の扶養の範囲で働きたいと考えている場合には、退職前に、ご主人の勤務先に失業給付受給期間には自身で国民健康保険や国民年金に加入しなければならないことになるのかどうかを十分確認しておく必要があります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員