更新日: 2022.03.22 年収

給付金などの対象になる低所得世帯の年収とは?

執筆者 : 新井智美

給付金などの対象になる低所得世帯の年収とは?
新型コロナウイルス感染症拡大により、収入減となる世帯が多い中、国もさまざまな給付金制度を用意しています。
 
ただ、それらの中には所得の基準を設けているものが多く、ほとんどが低所得世帯に向けたものとなっています。この「低所得世帯」とは、具体的にどのような世帯なのでしょうか。対象となる年収基準についても解説します。
 
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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低所得世帯とは?

低所得世帯とは、一般的に住民税非課税世帯を指します。厚生労働省が取り組んでいる「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(※1)」についても、対象者は


・令和3年1月1日以降の収入が減少し、住民税非課税相当の収入となった方

・高校生以上の児童のみを養育していて、令和3年度住民税(均等割)が非課税の方

のいずれかに該当する人となっています。では、実際に住民税が非課税となるには、年収がどのくらいの水準になるのでしょうか。
 

住民税の課税の仕組み

住民税は「市区町村税」と「都道府県税」を合算したもので、前年の所得によって納める税額が決まります。毎年6月頃に住民税決定通知が届くので、それで確認できます。
 
また、納付については、給与取得者であれば、毎月の給与収入から差し引かれますし、個人事業主などであれば、自分で納める必要があります。
 

■住民税の均等割とは

住民税は「均等割」額と「所得割」額を合算したものです。そして、均等割については、所得に関係なく一律同額が課せられます。均等割額は住んでいる都道府県および市区町村によって異なり、東京都の場合だと、5000円(都民税:1500円、区市町村民税:3500円)です(*)。
 
中には、合計で5500円という自治体もありますので、自分の住んでいる住民税の均等割額はいくらになっているのか、公式サイトで確認しておきましょう。
 
(*)平成26年度から令和5年度までの間、地方自治体の防災対策に充てるため、個人住民税の均等割額は都民税・区市町村民税それぞれ500円が加算されます。
 

■住民税の所得割とは

所得に関係なく一定の額が課せられる均等割と異なり、所得割額については、所得金額に10%を乗じて求めます。したがって、所得金額が多いほど所得割額は多くなります。
 

住民税が非課税となる条件

住民税非課税世帯と認められるには、「均等割額」そして「所得割額」の両方が非課税にならなければなりません。そしてそれらの要件は以下のとおりです。
 

■所得割が非課税となる要件

所得割が非課税となるには、以下の要件を満たす必要があります。
 
前年の総所得金額が次の金額以下であること
 
1.本人に同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下
 
つまり、本人に配偶者と高校生の子どもが1人いる場合は、35万円×3+42万円=147万円以下であることが必要です。
 
2.単身者の場合
45万円以下
 
ただし、この要件を満たすことで所得割は非課税となりますが、均等割額の負担は発生します。次に所得割と均等割の両方が非課税となる要件についてみていきましょう。
 

■所得割と均等割が非課税となる要件

所得割と均等割が非課税となる要件は以下のとおりです。これらのいずれかを満たす必要があります。


・生活保護法による生活扶助を受けている

・障害者・未成年者・寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合:年収204万4000円未満)

・前年中の合計所得金額が次の金額以下である

1.本人に同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
 
つまり、本人に配偶者と高校生の子どもが1人いる場合は、35万円×3+31万円=136万円以下であることが必要です。
 
2.単身者の場合
45万円以下
 

単身者と配偶者や扶養親族がいる場合で年収要件が異なる

単身者であれば、前年の合計所得金額が45万円以下(給与所得者の場合、年収100万円以下)ですが、同一生計配偶者や扶養親族がいる場合で、均等割そして所得割ともに非課税になるには、本人と同一生計配偶者そして扶養親族の合計人数によって異なります。
 
給与所得者の場合、具体的には以下のとおりです(東京都の目安です)。


・本人と配偶者、そして扶養対象となる子ども1人の3人家族の場合:年収約205万円

・本人と配偶者、そして扶養対象となる子ども2人の4人家族の場合:年収約255万円

 

まとめ

子育て世帯に対する給付金などは非常にありがたい制度ですが、それを受けるためには、所得基準をクリアしなければなりません。そしてこのような給付金の多くが所得基準について「住民税非課税世帯」もしくは「住民税非課税世帯に準ずる世帯」としています。
 
また、住民税は前年の所得によって計算されるため、給付金によっては、その年の間に収入が減少し、住民税非課税世帯と同レベルの収入になった場合も対象としているケースがあります。
 
その際には、収入が下がったことを証明しなければならないなどの手続きが発生しますが、給付金を受け取るための必要な手続きですので、対象となった場合は漏れなく行うよう心がけましょう。
 
出典
(※1)厚生労働省 低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金
(※2)東京都主税局 個人住民税
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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