更新日: 2022.03.23 年収

日本の給料はどのように推移している?

執筆者 : 柘植輝

日本の給料はどのように推移している?
毎年春は人事異動で給与が上がった下がったと、一喜一憂する人が多く出てくる季節です。そこで気になるのが日本の給与の推移です。
 
日本全体で見たとき、平均的な給与は上がっているのでしょうか。それとも下がっているのでしょうか。直近10年の平均給与の推移について見ていきます。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

令和2年度の給与の平均はどれくらい?

まずは直近1年に当たる、令和2年度の平均給与を確認してみましょう。令和2年度において1年間通して勤務した方の平均給与は433万円でした。男女別に見ると男性が532万円と平均より高く、女性は293万円と平均を大きく下回りました。
 
多くの方が想像するとおり、男女別に平均給与を算出するとやはり男性が女性を大きく上回るようです。また、正規雇用者と非正規雇用者とに分けると、正規雇用の平均給与が496万円なのに対し、非正規雇用者においては176万円と、大きく差がつきました。
 
この差にはパートやアルバイトで家計を支えるために勤務している方などが含まれているということもあるでしょうが、1つの事実として、正規雇用者と非正規雇用者との給与待遇の差が存在することがうかがい知れます。
 

直近10年の平均給与はどう推移している?

意外に思われるかもしれませんが、統計上日本の平均給与を平成22年と令和2年とで比較すると微増しています。

年度 平均給与 増加率
平成22年 412万円 1.5%
平成23年 409万円 -0.7%
平成24年 408万円 -0.2%
平成25年 413.6万円 1.4%
平成26年 415万円 0.3%
平成27年 420.4万円 1.3%
平成28年 421.6万円 0.3%
平成29年 432.2万円 2.5%
平成30年 440.7万円 2.0%
令和元年 436.4万円 -1.0%
令和2年 433.1万円 -0.8%

※国税庁 「令和2年分民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
 
平成22年は412万円であったところ、平成30年の440.7万円をピークに、増減を繰り返しながら、直近である令和2年には433.1万円にまで増加しています。ただ、令和元年と令和2年と連続で減少傾向が続いています。
 
コロナ禍においては収入が減少したという声の上がることが多いですが、一方で収入が上がったという業界もあるため、コロナの影響が大きかったであろう令和2年においても0.8%の減少率にとどまっていると思われます。
 

正規雇用者と非正規雇用者に分けるとどうなる?

続いて正規雇用労働者と非正規雇用労働者とに分けて見ていくと下記のような状況になるようです。

年度 平均給与(正規雇用労働者) 平均給与(非正規雇用者)
平成24年 467.6万円 168万円
平成25年 473万円 167.8万円
平成26年 477.7万円 169.7万円
平成27年 484.9万円 170.5万円
平成28年 486.9万円 172.1万円
平成29年 493.7万円 175.1万円
平成30年 503.5万円 179万円
令和元年 503.4万円 174.6万円
令和2年 495.7万円 176.2万円

※国税庁 「令和2年分民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
 
正規雇用者と非正規雇用者とで分けると、平均給与の差が顕著に表れます。令和2年度においては正規雇用者であれば、平均給与は495.7万円であるところ、非正規雇用者となると、平均給与は176.2万円となります。
 
とはいえ、正規、非正規ともに、部分的に増減はしているものの、長期的に見れば増加しています。どちらも令和2年のコロナ禍において大きく減少していない点について多くの方が驚かれるのではないでしょうか。
 

給与が微増にもかかわらず生活が苦しいのはなぜ?

給与が約10年で微増しているとはいえ、多くの方が生活を苦しいと感じる理由は何でしょうか。
 
原因はいろいろありますが、消費税の引き上げや厚生年金保険料の引き上げなどで収入に占める可処分所得の割合が少なくなっているという点が挙げられます。そのほか、物価上昇に給料の上昇がついていけていないという点も挙げられます。
 
2019年に消費税が10%に引き上げられたりしたことや、近年上昇している燃料や食料品の上昇を思い返してみると、給与が上がっていても生活が苦しいことに合点がいくのではないでしょうか。
 

日本の給料は10年前と比較して増加している

生活が苦しいという声が上がっているとはいえ、平均的な給与自体は増加しています。直近では減少しているものの、平成22年は412万円であった平均給与は令和2年には433.1万円と約20万程度増加しています。
 
しかしながら、物価や税金の上昇に給与の上昇幅がついて来ておらず、給与の上昇を感じにくい世の中になっています。今後日本の給料がどのように推移し、私たちの生活はどうなっていくのか注視していきたいところです。
 
出典
国税庁 令和2年分民間給与実態統計調査
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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