借入額は年収によって決まっている? 年収300万の私が借りられる最高額はいくらぐらい?
配信日: 2022.03.29
総量規制の対象外になる貸し付けもあるため、これから先にお金を借りる予定がある人は、正しい知識をしっかりと身につけましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com
総量規制とは
「総量規制」とは、貸金業者から借りられる「お金の総額の上限」を規制する法律であり、2016年に施行されました。
主な内容は、「貸金業者が行う貸し付けは、年収の3分の1を超えてはならないこと」です。したがって、年収300万円の人が借りられる最高額は100万円になります。
また、最高額とは、「総額の上限」であり、1社につき100万円借りられる訳ではありません。例えば、A社から30万円借りているとしたら、B社では70万円まで借りられます。
複数社の契約がある場合は、借りている金額の「総額」で決まることを覚えておきましょう。
総量規制の目的
では、一体何故「総量規制」は生まれたのでしょうか。
総量規制の目的は、貸金業者による過剰な貸し付けを規制すること、また、多重債務に苦しむ人たちを救済することにあります。
貸金業者は、申込者一人一人に対して、信用情報を照会します。ここで、申込者の他社の借り入れ状況や返済状況などを確認し、審査が行われます。
なお、総量規制の適用対象は、消費者金融業者以外にも、信販会社やカード会社も含まれます。クレジットカードでキャッシングしている人も対象となるため、申し込みの際には、よく確認しましょう。
総量規制の対象外になる貸し付けもある
総量規制は、年収の3分の1までと決まっていますが、総量規制の対象外になる貸し付けもあります。この見出しでは、「除外貸付け」「例外貸付け」2種類について詳しく解説します。
お金を借りるときに、総量規制の対象なのか対象外なのかを知っておけば、限度額を考えるのに役立ちます。身近にあるローンなどが対象外となるので、ぜひチェックしてみてください。
除外貸付け
除外貸付けとは、「総量規制になじまない貸付け」として分類されるローンや貸し付けです。下記で挙げるローンは、総量規制の対象外なので、そのあとにお金を借りたとしても影響はありません。
●住宅ローン
●自動車ローン
●有価証券を担保とする貸し付け
●高額療養費の貸し付け
住宅ローンや自動車ローンは、そのものの価格が年収を超える場合が多いため、総量規制の対象外です。これから先に、住宅や自動車を購入する予定がある人は、対象外であることを知っておきましょう。
例外貸付け
次に、例外貸付けについて見ていきましょう。例外貸付けは、主に下記で挙げるものがあります。
●借入残高を段階的に減少させるための借り入れ
●顧客に一方的に有利となる借り換え
●配偶者と併せて3分の1以下になる貸し付け
●個人事業者に対する貸し付け
●つなぎ資金にかかる貸し付け
例外貸付けは、顧客の利益の保護に支障を生じない貸し付けとして分類されます。ただし、借り換えなどの、借入額が借入残高に算入されるものは、ほかでお金が借りられなくなる場合があるでしょう。
個人事業者に対する貸し付けは、事業計画書や資金計画、収支計画などを提出し、返済ができるのかどうかをしっかりと確認したうえで契約します。また、申込者が配偶者の年収とあわせて3分の1とする場合は、配偶者の同意が必要です。
年収300万円の人が借りられる最高額は100万円
総量規制により、年収300万円の人が借りられる最高額は、年収の3分の1にあたる100万円までです。また、100万円は合計金額なので、他社ですでにお金を借りている人は注意が必要です。
総量規制には、住宅ローンや自動車ローンなどの除外貸付け、個人事業者やつなぎ融資などの例外貸付けがあり、これらは総量規制の対象外です。お金を借りるときに、総量規制を理解しておけば、おおよそいくらまで借りられるのかの目安も立てやすいでしょう。
ぜひ、これから先にお金を借りる予定がある人は、参考にしてください。
出典
日本貸金業協会 1 お借入れは年収の3分の1までです
日本貸金業協会 2 総量規制にかかわらず、お借入れできる貸付けの契約があります
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員