更新日: 2022.03.29 年収

大手百貨店で働く社員の平均年収はどのくらい?

大手百貨店で働く社員の平均年収はどのくらい?
さまざまな業種があるなかで、大手百貨店に就職したいと考えている人もいることでしょう。仕事内容や将来性など、検討したいポイントがいくつかある中で、やはり気になるのは年収をどれくらい得られるのか、という点ではないでしょうか。
 
ここでは、厚生労働省などのデータをもとに、大手百貨店の年収を平均値や年代ごとに見ていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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気になる平均年収に加えて待遇もチェック

百貨店勤務の社員の平均年収は、企業規模や年齢などによって異なってきますが、百貨店全体で見れば収入は年300万円から500万円といったところです。ただし、規模の大きい百貨店のほうが給与水準は若干高めな傾向にあります。
 
厚生労働省が発表している「令和2年賃金構造基本統計調査」によれば、百貨店社員の平均年収が約350万円、これは年間賞与を含んだ額となります。
 
ちなみに、社員の平均年齢が41.7歳、勤続年数平均が10.1年というデータも参考にするとよいでしょう。年収が約350万円ということは、手取り額に換算すると約274万円ですので、月額にすれば手取り22万円から23万円が目安となります。
 
参考までに、令和2年9月に国税庁が発表した民間給与実態調査によれば、日本人の平均年収は433万円ですので、これと比較すればやや低めだということが分かります。
 
さらに、百貨店業界の待遇についても見ていくと、原則的に昇給は年に1回、賞与は年に2回支給される場合が多く、昇給が4月、賞与は5月と11月あるいは6月と12月というところが多いようです。
 
これらの昇給や賞与、一般的な福利厚生のほかにも、百貨店ならではの待遇として、従業員への販売制度を設けているケースがあります。これは、社員やその家族を対象として、通常の販売価格よりも安く購入することができる制度になります。
 
企業側からすれば、福利厚生と同時に、自社の商品や内容を社員に理解してもらうことで、販売促進に役立てたいという狙いもあるようです。
 

年代ごとに業務内容や年収はどう変わるのか

大手百貨店で働く社員の年収は、業務内容の重要度や難易度に応じて徐々に上がっていくといわれています。例えば、入社後すぐは販売スタッフとして勤務し、扱っている商品や接客知識などを学んでいきます。
 
そして30代以降は、それまでに身につけたスキルをもとにして、仕入れや営業などの仕事を任されることも多くなります。さらに40代から50代にかけて、役職につく可能性も高くなり、それに応じて年収もアップしていくことになります。
 
上記の傾向をふまえて年代別に平均年収を見ていくと、20代が約290万円となっていて、これは業務内容がパートやアルバイトスタッフと共通する部分が多いため、どうしても低めとなります。
 
30代になると約360万円、商品の仕入れやクライアントへの売り込みなど営業業務などを任されることから、多くの商品知識などが必要となり、そのスキルに見合う給与となっていきます。
 
40代以降となると、440万円以上となることが多く、業務内容は30代に担当した仕事に加えて、百貨店全体のマネジャー業務などを担当することも多くなります。取引するクライアントの規模も大きくなるなど、より広い知識と視野が求められます。
 
さらに50代では、重役に就く人も出てきますので、その場合の年収は500万円を超えるケースがほとんどです。経営に関わるという点もあり、責任あるポジションであればあるほど、さらに高い年収が得られる可能性が高くなります。
 

全体平均は低めでも年代ごとに収入は上昇傾向

百貨店全体の平均年収は、日本人全体の平均年収と比較すればやや低い水準だといえます。その要因には、20代は販売スタッフとして勤務することも多く、給与が低めな点が挙げられます。
 
しかしながら、年代を追うごとに、より専門的な業務内容へとシフトし、重責になるにしたがって確実に年収はアップしていく傾向にあります。
 
出典
厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査結果の概況 産業別
国税庁 令和2年度 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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