更新日: 2022.03.30 年収

介護現場で働く40代の平均年収は?

介護現場で働く40代の平均年収は?
高齢化社会が進む中、介護職の需要は高まっています。無資格、未経験でも可としている求人も多く、中高年の転職希望者も正社員として採用される可能性があります。ただ世間一般的に、介護の仕事は収入が少ないというイメージを持たれがちです。
 
果たして働き盛りの40代が介護現場で働いた場合、どれぐらいの年収があるのでしょうか。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年収のピークは40代前半

介護士の平均年収は約350万円です。もちろん勤務する介護施設や雇用地域、年齢によっても異なるので、皆が350万円前後の年収を得ているという訳ではありません。ちなみに初任給の平均は約19万円であり、5年ごとに数万円ずつ上がって40代前半がピークとなります。
 
男性の介護士なら40~45歳が約383万円、45~49歳が約371万円、そして女性の介護士は40~49歳まで約328万円という数字が出ています。そして40代前半にピークとなった年収は、年齢を重ねるごとに再び下がっていき、50代は約360万円、60代以上になると約250万円となります。
 
介護士の中でも40代前半の男性が最も収入が高くなる訳ですが、全ての業種を合わせて算出した平均年収と比べると、決して高いとは言い難い数字です。全体的な平均は40代前半の男性が571万円、40代後半の男性は621万円となっており、188~250万円もの差が生じています。
 
需要が高い仕事でありながら年収が低いのは、介護職は専門性が重視されていない、利用者から受け取る介護報酬には上限が設けられているといった理由が考えられます。
 

年収をアップさせるコツ

他業種と比較すると介護士の年収は低いと統計調査が出ていますが、383万円や371万円という数字はあくまでも平均値です。介護職の中でも年収500万や600万を超える人も存在し、努力や工夫次第で年収アップを望めます。
 

・他の施設へ転職する

介護士が活躍出来る場所は、特別養護老人ホームや老人保健施設、通所介護、訪問介護など多岐にわたります。施設によって平均給与も異なり、例えば特別養護老人ホームなら34万2230円、介護老人保健施設は32万6540円、そしてデイサービスは27万7010円という額になっています。特別養護老人ホームの給料が高いのは、要介護度が3~5の方が居住する施設であり、他と比べても経験やスキルが求められる現場だからです。
 
要介護度が3以上ともなると寝たきりの方も多く、食事介助にしても入浴介助にしても、より慎重に入居者一人ひとりに合わせたケアをしていかなければなりません。身体介護が多いので重労働にはなりますが、元々の給料が厚遇されている事に加え、夜勤などもあるため、効率良くお金を稼ぐことは出来ます。
 
また施設規模によっても平均給料は違い、規模が大きくなるほど給料は高くなる傾向にあります。人によって雰囲気が合う合わないがありますが、給与アップを狙うなら1000人以上の規模の大きな施設に絞って職場を探してみても良いかもしれません。
 

・資格を取得しキャリアアップを目指す

介護職には様々な資格があります。無資格の状況からまずねらうは「介護職員初任者研修」で、資格を取得すれば仕事の幅が広がり、資格手当もつきます。
 
また国家資格である「介護福祉士」は介護現場で重宝される資格です。転職活動の際には大きな強みとなり、より条件の良い職場へ転職出来るかもしれません。介護福祉士の資格を取得し、実務経験を重ねた後はケアマネージャーや生活指導員を目指すという方法もあります。責任のある仕事に従事することになり、もちろん給料のアップも期待できます。
 

介護の仕事を極めた先には高収入も期待できる

介護職は決して楽な仕事ではありません。働き始めた当初は給料も安く、他の仕事が羨ましく感じる可能性もあります。ただ非常に奥が深く、やりがいはあります。長く働けば、それだけ経験を積む事になるため、必然的に給料も上がっていきます。また積極的な資格取得やスキルアップによって管理職や役職に就くことも夢ではありません。努力すれば高収入も望める仕事なのです。
 
出典
厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇等調査結果
厚生労働省 平成30年賃金構造基本統計調査
国税庁 令和2年度民間給与実態統計調査
厚生労働省 平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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