【お金持ちほど幸せ?】もっとも幸せを感じやすい人の年収は?
配信日: 2022.04.22
しかし、お金では解決できないこともあります。そこで今回は、もっとも幸せを感じやすい年収に焦点をおき、幸福感とは何かについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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もっとも幸せを感じやすい年収は2000~3000万円
内閣府は「満足度・生活の質に関する調査」を行い、それ関する第1次報告書を2019年(令和元年)5月に公開しています。その報告書によれば、もっとも満足感が高まる世帯年収は2000万円以上3000万円未満です。
しかし、3000万円を超えた辺りから満足感は低下する傾向が見られています。この調査は、年収100万円未満から1億円以上の世帯を対象に行っており、必ずしも年収が増えるほど幸せを感じやすいわけではないことがうかがえます。
また、同調査の世帯金融資産残高別の総合主観満足度を見ると、もっとも満足度が高いのは1億円以上3億円未満の資産を持つ世帯です。ただし、資産が3億円以上となると満足度は下がっていきます。
この調査からいえることは、必ずしもお金が多いことが幸福につながるわけではないということです。もちろん感じ方に個人差はありますが、年収が高くても幸福と感じられるのはせいぜい3000万円程度であると考えることができるでしょう。
年収以外になくてはならない「幸せ」の要素とは?
人が幸福であるかどうか、充実した暮らしができているかを判断する要素は収入だけではありません。暮らすうえでお金は不可欠なものですが、何に幸せを求めるかでも必要な金額は変わってきます。
そこで注目したいのは、収入以外に幸福を感じやすい要素です。内閣府の「満足度・生活の質に関する調査」では、年収や資産以外の項目でも調査されています。その中の「健康面」と「趣味」、「人間関係」に焦点を当てて見ていきましょう。
健康面では、よいと感じるほど満足度は高くなっています。趣味については「ない」という回答に比べて「ある」と回答した人の満足度のほうが大きく上回ります。そして、人間関係でもっとも満足度が高いのは、週に3~4回友人との交流がある人です。
人間関係では頼れる人の人数についても調査しており、30人以上がもっとも満足度は高くなっています。交流頻度は多ければ必ずしも満足ではないと判断できますが、頼れる人は多いほど安心感があるということでしょう。
このように、人が幸せかどうか感じるのは、収入以外のさまざまな要素も関係してくることがわかります。年収が3000万円を超えると満足度が下がっていくのは、こうした要素も原因になっているのかもしれません。
例えば、仕事量が増えれば年収アップも期待できます。しかし、その分友人や家族との時間が削られると考えることができます。幸福感とは、十分な年収に加えて健康であり、周囲との人間関係も良好で楽しめる趣味や生きがいがあることで成立するといえるでしょう。
幸福の要素はさまざま!幸せの感じ方は人それぞれに違う
内閣府のデータからもわかるように、必ずしも年収が高いほど幸福感も高まるわけではありません。人が幸せと感じ、充足した生活を送るにはさまざまな要素が複雑に絡んできます。年収を増やしていくことは大切なことです。
しかし、目標に満たない場合でもそのときどきで楽しめることはいろいろあります。自分が今楽しめることに焦点をおき、毎日を充実させていきましょう。
出典
内閣府 「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部