あなたの時給はいくら? 時給換算で自分の働き方改革を!
配信日: 2022.04.27
今回は、自分の給与を時給で換算して、仕事の効率性を高めていく方法を考えていきましょう。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
日本人の最低賃金と平均時給
まず、日本人の最低賃金をチェックしていきます。厚生労働省が公開している令和3年度地域別最低賃金改定状況(※1)によると、日本の最低賃金全国加重平均額は930円となっています。最も平均賃金が高いのは、東京都で1041円、最も低いのは、沖縄県で820円となっています。
また、厚生労働省の職種別平均賃金(時給換算)(※2)によると、例えば、身近ないくつかの職業別の平均時給は、以下のとおりとなっています。
一級建築士 :2001円
システムエンジニア:1526円
医師 :4056円
看護師 :1439円
保育士 :1093円
ホームヘルパー :1151円
大学教授 :3621円
各種学校・専修学校教員:1471円
警備員 :996円
タクシー運転手 :1144円
医師や大学教授など、一般的に仕事に就くことが難しいと考えられている職業や、特別な知識が必要となる職業は、平均時給も高い傾向にあるようです。ここでご紹介している平均時給はあくまでも一例なので、自分の職業の平均時給を具体的に知りたい方は、さらに厚生労働省の資料をチェックしてみてはいかがでしょうか。
時給計算の方法
自分の平均時給を計算する場合は、「平均時給=年間給与÷年間就労時間」で算出できます。年間の就労時間を計算するのが難しい場合は、単純に月収を毎月の就労時間で割っても良いでしょう。まずは、ざっくりでもいいので、自分の時給を知ることが大切です。
自分の時給を算出できたら、最低賃金や平均時給と比べて見ましょう。いくら収入が多くても、労働時間が長い場合は時給が低くなってしまうので、効率がよい仕事のやり方とはいえません。できるだけ時給を上げて、短時間で収入を得る方が、精神的にも、体力的にも、より充実した生活を送ることができると考えられます。
仕事の効率化を図る方法
できるだけ時給を上げて、効率的な仕事を行うには、例えば以下のような方法があります。
1.技術や知識を取得して、就労時間を減らす
パソコンのショートカットキーや、エクセルの関数などを習得し、仕事の業務時間を短縮したり、手作業で行っていた事務作業をシステム化したりと、業務時間を減らすと作業効率が高まります。
また、保育士やホームヘルパーなどの方は、専門の資格を取得すると時給が上がる場合もあるでしょう。
個人で努力できる部分と、仕事の仲間と一緒に仕組みを変えていかなければならない場合がありますが、業務効率を上げる方法を考えてみましょう。
2.仕事の単価を上げる
フリーランスの方や仕事を選択できる立場の方は、できるだけ単価が高い仕事を選択すると良いでしょう。単価が安い場合は、どんなに業務量をこなしても、仕事が増えるばかりで、効率化は進みません。
職業によって、時給を上げる方法は大きく違ってきます。最近では、新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが増えた方も多いでしょう。リモートワークは、通勤時間や多すぎた会議などを減らして、業務やそれに付随する時間を減らすきっかけとなりました。今回ご紹介した内容を参考にしながら、少しでも自分の仕事の効率化を図るため、できることはないか検討してみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省 令和3年度地域別最低賃金改定状況
厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者