更新日: 2022.05.08 年収
神祇(じんぎ)調度装束職人の仕事って? 年収は?
そこで、今回は神祇(じんぎ)調度装束職人とはどのような仕事なのか紹介し、そのうえで就職するための一般的な方法や年収などについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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神祇(じんぎ)調度装束職人とはどのような仕事?
神祇(じんぎ)調度装束職人とは、祭祀や祭礼に使う器物や装束を作る職人のことです。神祇(じんぎ)調度装束は神社での神事の他、皇室の行事や式典などにも用いられるもので、京都府の伝統工芸品として知られています。
言葉でイメージするのは難しいかもしれませんが、お祭りに使われるおみこしや装飾品、宮司さんが着用する狩衣(かりぎぬ)、烏帽子(えぼし)などのことです。
京都といえば、明治維新までは皇室の居所が置かれていました。そのため、年間を通じて式典や行事が多く、それらに使用する装束や調度品を作る職人が多数存在していたのです。
こうした時代的な背景から、京都では神具や装束が発展し、現代においても生産の中心となっています。神具や装束は手作りされるため、熟練した技術力が問われる仕事です。
神祇(じんぎ)調度装束職人になる方法と気になる年収
神祇(じんぎ)調度装束職人をはじめ伝統工芸技術を仕事にするには、職人のもとに弟子入りするのが一般的です。そのため、神祇(じんぎ)調度装束職人を探して直接当たってみるしかありません。
ただし、地域によっては自治体がバックアップして弟子入りをサポートしてくれる場合もあります。例えば、東京都荒川区が実施している「伝統工芸技術の継承者育成」のようなケースです。
また、中には法人として従業員を雇用している調度装束店もあるため、求人募集が出ていないかこまめにチェックするのもいいでしょう。神祇(じんぎ)調度装束職人の年収については、データを公開している資料は特に見当たりません。
しかし、厚生労働省が調査した「令和2年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)」からおおよその目安を知ることはできます。
この調査にある「その他の製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く)」に神祇(じんぎ)調度装束職人が含まれると考えた場合、基準値となる時給は1104円です。
基準値に能力・経験調整指数を乗じた値でみていくと、1年目の時給は1226円で、1日8時間で月25日労働した場合の月給は24万5200円になります。これを年間に換算すると300万円ほどです。
同資料の20年目の場合の時給は2082円なので、先ほどと同じ計算をしていくと、年収は500万円程度と考えることができます。実際には神祇(じんぎ)調度装束職人の賃金を特定するデータではありませんが、年収は300〜500万円程度と推測できるでしょう。
神祇(じんぎ)調度装束職人は日本固有の伝統文化を伝える仕事
神祇(じんぎ)調度装束職人は、日本に欠かすことができない伝統技術と文化を伝承する仕事の一つです。日本そのものを象徴しているといってもいいでしょう。職人として仕事を極めるには相応の修行が求められ、時間もかかります。
それだけに気軽に目指せるものではありません。年収を基準にして考えるより、やりがいや使命感を持って向き合いたい仕事といえます。
出典
有限会社竹重取扱商品
京都伝統工芸協議会京都の伝統工芸神祇装束調度品
株式会社黒田装束店黒田装束店について
荒川区荒川の匠育成事業(伝統工芸技術の継承者育成)
井筒装束店会社概要
厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部