更新日: 2022.05.10 年収
わが家の年収は多い?少ない? 年代別に世帯年収を比較!
家庭によって家族構成や生活スタイルが異なるため、生活に必要となる金額はさまざまです。得ている収入が十分か不足しているかは、各家庭で変わります。
しかし、家庭の状況が似ている人が比較的多い同世代の年収と比べれば、わが家の年収が多いか少ないかを知る1つの目安となるでしょう。
そこで、この記事では年代別に世帯年収を紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも世帯年収とは?
世帯年収とは、生計を共にしている家族全員の年収を合わせた金額です。
家族のうち夫だけが働いている家庭は、夫の年収が世帯年収になります。また、共働きであれば夫婦の年収の合計、生計を共にする子どもがアルバイトなどをして収入を得ていれば、その子どもの年収も世帯年収に含めなければなりません。
さらに、夫が単身赴任で住む場所がほかの家族と別であっても、生計を共にしていれば、夫の年収もほかの家族の年収と合わせて世帯年収を算出します。
世帯年収を考えるにあたり注意しなければならないのは、世帯年収のデータはあくまでも「平均」であるということです。
突出して高い年収や低い年収を得ている世帯があると、一般的な世帯年収とは金額が離れてしまう場合もあります。
世帯年収のデータを金額の順に並べたときに、ちょうど真ん中にくる中央値で確認することが必要です。
年代別にみる世帯年収
ここで紹介するのは、2019年に調査された70代までの年代別にみる世帯年収です。各家庭の世代は世帯主の年齢によって分けられています。
例えば、世帯主である夫が32歳で妻が28歳の場合、この世帯は30代に含まれています。自分の世帯は同年代の世帯の平均より多いか少ないかを確認してみるとよいでしょう。
29歳以下
世帯主が29歳以下の世帯の平均年収は362万6000円です。この調査で一番若い世代の平均年収は、全世帯の中で最も低い金額となっています。
ちなみに、世帯を構成する1人あたりの平均所得金額は208万4000円です。
30代
世帯主が30代の世帯の平均年収は614万8000円です。29歳以下の平均世帯年収と比べると1.5倍以上も多くなっています。
しかし、世帯を構成する1人あたりの平均所得金額は199万円と、29歳以下の金額と比べて安くなっているのが特徴です。
理由に関する調査はありませんでしたが、30代には子育て世帯が多く、それが家族の働き方に影響していると考えられるでしょう。
40代
世帯主が40代の世帯の平均年収は694万8000円です。29歳以下の世帯と30代の世帯の金額の変化と比べると、30代から40代への変化は大きくありません。
ただし、全世代をみ比べると、世帯主が40代の平均世帯年収は2番目に多い結果となっています。ちなみに、世帯を構成する1人あたりの平均所得金額は217万4000円です。
50代
世帯主が50代の世帯の平均年収は756万円で、世帯を構成する1人あたりの平均所得金額は276万1000円です。いずれも、全世帯のなかで最も多い金額となっています。
60代
世帯主が60代の世帯の平均年収は566万円で、世帯を構成する1人あたりの平均所得金額は239万5000円です。
50代から60代にかけて減少しているのは、定年退職を迎える家族がいて、収入が減る世帯もあるからでしょう。
70代
世帯主が70代の世帯の平均年収は394万6000円で、世帯を構成する1人あたりの平均所得金額は190万1000円です。
70代になると、多くの世帯で家族が仕事を辞めて年金収入だけとなるため、平均世帯年収も大きく減少します。
世帯別平均年収とわが家の年収を比較して、家計を見直すきっかけや生活設計の参考に!
平均年収に対して自分の家庭の世帯年収は多かったでしょうか? 少なかったでしょうか?
ここで紹介した金額は、先述したとおり、あくまでも平均値であり、必要な生活費は家庭によって変わるため、少なかったとしても慌てる必要はありません。
しかし、同世代の平均年収より少なければ、家計の見直しをする良い機会です。
また、生活設計を立てる際には、年代によって変わる世帯年収の傾向を参考にできるでしょう。
出典
厚生労働省 2019年国民生活基礎調査の概況 結果の概況より「II 各種世帯の所得等の状況」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部