【新卒必見】貯蓄すべき目安の金額とは? 新社会人の平均貯蓄を紹介
配信日: 2022.05.25
新社会人は収入を貯蓄に回す意識が高いといえますが、実際に貯蓄に回すべき目安の金額はいくらなのでしょう?
新社会人の平均貯蓄額を参考にして、これから貯蓄に回すべき目安の金額をイメージできるようになってください。
執筆者:川辺拓也(かわべ たくや)
2級ファイナンシャルプランナー
新社会人の貯蓄金額はいくら?
ソニー生命が2021年に調査した新社会人の平均貯蓄額は58万円です。2020年は45万円だったので、貯蓄に対する意識は高まっていることが分かります。
図表1にある新社会人が貯蓄に回した金額を内訳でみてみましょう。
図表1
貯蓄額 | 0円 | 10万円 未満 |
20万円 未満 |
30万円 未満 |
40万円 未満 |
50万円 未満 |
100万円 未満 |
100万円 以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
割合 | 13.2% | 9.4% | 10.8% | 8.8% | 4.8% | 2.6% | 20.8% | 29.6% |
出典:ソニー生命 社会人1年目と2年目の意識調査2021より筆者が作成
調査結果では、100万円以上を貯蓄に回している新社会人の割合が最も高いです。
100万円を月平均にすると約8万4000円を貯蓄に回していることになります。平均貯蓄額58万円だと、約4万8000円が貯蓄に回ります。
学歴別の初任給に見た貯蓄割合は
毎年58万円や100万円を貯蓄する場合、給与からどれだけ貯蓄に回す必要があるか紹介します。
2019年に厚生労働省が初任給を学歴別に調査した結果、以下の通りになりました。
●大学修士課程修了:23万8900円
●大学卒:21万200円
●高専・短大卒:18万3900円
●高校卒:16万7400円
それぞれの初任給から、貯蓄に回す割合は図表2にある通りです。
図表2
大学修士課程修了 | 大学卒 | 高専・短大卒 | 高校卒 | |
---|---|---|---|---|
月平均8万4000円 (年間100万円) |
約35% | 約40% | 約45.6% | 約50.1% |
月平均4万8000円 (年間58万円) |
約20% | 約22.8% | 約26.1% | 約28.6% |
生活環境にもよりますが、貯蓄に回す割合としては、収入の20%から50%を貯蓄に回していく必要があります。
新社会人が目標とするべき貯蓄金額はいくら?
新社会人が30歳で到達しておきたい貯蓄額の目安はいくらなのでしょうか?
30歳の目標貯蓄額は図表3の通りです。平均でみると、740万円であることが分かりました。
図表3
目標 貯蓄額 |
100万円未満 | 200万円未満 | 300万円未満 | 400万円未満 | 500万円未満 | 600万円未満 | 1000万円未満 | 2000万円未満 | 2000万円以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
割合 | 2.6% | 13.6% | 7.6% | 10.8% | 4.0% | 19.8% | 9.2% | 25.2% | 7.2% |
出典:ソニー生命 社会人1年目と2年目の意識調査2021より筆者が作成
2020年の同じ調査では、30歳で目標にしたい平均貯蓄額が614万円だったので、貯蓄への志向が高まっているといえます。
貯蓄をする目的や目標額を決めて貯蓄することが大切
新社会人の貯蓄額を解説しました。収入を得ても貯蓄をしようとする割合が増えていて、貯蓄への意識が高まっているといえます。
ただし、やみくもに貯蓄をしても長続きしません。まずは貯蓄する目標や目的を明確に定めましょう。
貯蓄する習慣があるかないかで、日々の家計や老後の生活設計に向き合う意識が変わります。本記事を参考にして、将来に向けた貯蓄に取り組んでみてはいかがでしょう。
出典
ソニー生命 社会人1年目と2年目の意識調査2021
厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
執筆者 : 川辺拓也