更新日: 2022.07.13 年収

学生のアルバイトも注目! 年収103万円の壁、130万円の壁とは?

学生のアルバイトも注目! 年収103万円の壁、130万円の壁とは?
夏休みを利用して、アルバイトに精を出そうと考えている学生の方も多いでしょう。
 
しかし、家族に扶養されている場合、アルバイトで稼ぎすぎてしまうと、税負担が増えてしまったり、健康保険料を納めなければならなくなったりします。学生本人だけでなく、家族も影響を受けるため、注意が必要です。
 
本記事では、学生がアルバイトをする際に注意したい「103万円の壁」と「130万円の壁」について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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年収103万円の壁とは

年間給与収入が103万円以下だと、学生は所得税を払わずに働けるうえ、学生を扶養する親の税負担も減ります。
 
103万円を超えると、学生は所得税を納めなければなりませんし、親も「扶養控除」を受けられない分、税金を多く払わなければならなくなります。
 
ちなみに103万円というのは、所得税の基礎控除の48万円と給与所得控除の55万円を足し合わせた額です。
 
中には複数のアルバイトを掛け持ちしている方もいるかもしれませんが、その場合、それぞれのアルバイト代を合算した額が、年収103万円以下かどうかを確認しましょう。
 
A社の年間給与が70万円、B社が40万円の場合は、確定申告をして納税をしなければなりません。ウェブライターなど業務委託契約で働いている場合は、給与所得控除を受けられないため、年収48万円を超えると所得税を納めなければならなくなり、親の扶養からも外れるため注意が必要です。
 
なお、年収103万円を超えると、親の扶養を外れることにはなりますが、次の3つの条件をすべて満たすと「勤労学生控除」を受けられ、給与収入だけなら年収130万円まで所得税を納めずに済むようになります。
 

●給与所得があること
●勤労所得以外の所得(事業所得や雑所得)が10万円以下であること
●特定の学校(高校、短大、大学、専門学校、専修学校、職業訓練校など)に通っていること

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年収130万円の壁とは

「年収130万円の壁」は社会保険の壁と呼ばれていて、年収が130万円を超えてしまうと、それまで親の健康保険に加入できていた人はその資格を失い、国民健康保険料を支払わなければならなくなります。
 
また、「勤労学生控除」を受けていた人も、所得税を納めなければならなくなります。
 
なお、1社でアルバイトをしている場合、アルバイト先の社会保険に加入できるケースもあります。アルバイト先の社会保険に加入できる条件は、企業によって異なるので確認が必要です。
 

世帯年収が減ったり、弟妹の児童手当などの条件を満たさなくなったりする場合も

親が子どもを扶養している場合、会社が「家族手当」や「扶養手当」などの名目で手当を出していることもあります。企業によってルールは異なりますが、扶養する人の年収が103万円以下、あるいは130万円以下としているところが多いため、場合によっては世帯年収が減るかもしれません。
 
また、扶養控除のおかげで、弟妹の児童手当や私立高等学校の授業料の実質無償化をギリギリ受け取れていた世帯は要注意です。
 
特に19歳から23歳未満の学生は「特定扶養親族」といって扶養控除の額が63万円と大きいです。1人分の扶養控除がなくなることで、家計負担がぐっと増える可能性もあります。
 
アルバイトをがんばりたい場合には、必ず年収103万円を超えてよいかどうか、家族に確認しましょう。
 

負担が増える「103万円の壁」「130万円の壁」に注意しよう

「103万円の壁」「130万円の壁」は、学生本人が所得税を課せられるだけでなく、家族の健康保険に入れなくなったり、これまで学生を扶養していた親が扶養控除を受けられなくなったりする壁です。
 
家族の税負担が増えるのはもちろん、家の中で使えるお金が大幅に減ってしまう可能性もあるので注意しましょう。
 
年収が103万円を超えてしまいそうな場合には、必ず家族に相談をすることが大切です。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1410 給与所得控除

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1199 基礎控除

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1175 勤労学生控除

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1180 扶養控除

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部