【競争の番人】「公正取引委員会」の仕事はどんなもの?年収は?
配信日: 2022.08.06
ただ、公正取引委員会という言葉を見聞きしたことがあっても、仕事内容など細かな面はわからない人もいるかもしれません。今回は「競争の番人」の舞台となる公正取引委員会の仕事や年収についてまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
注目の月9ドラマ「競争の番人」
フジテレビの月9ドラマである「競争の番人」は、これまでドラマで取り扱われたことがなかった公正取引委員会の活躍を描いた作品で、原作は「このミステリーがすごい!」大賞受賞(2019年、『元彼の遺言状』)の新川帆立さんです。
W主演となっており、坂口健太郎さんと杏さんが天才気質の審査員と実直な元刑事の新人を演じています。しかも、リアルな公正取引委員会が全面協力をしているのも注目されている理由のひとつです。
性格が正反対のバディによって暴かれるさまざまな不正
元刑事の経歴を持つ実直新人の白熊楓(しろくまかえで)は、バディである天才審査官の小勝負勉(こしょうぶつとむ)にいつも振り回されています。一部で弱小とからかわれることもある公正取引委員会で、強い意志をもって不正の数々を暴こうとする小勝負。立入検査や張り込み・尾行などはできても、警察のような逮捕権などは持たないことに楓は戸惑います。
ただ、そのようななかでも小勝負は不正と戦うことを決意し、執念を燃やしているのです。性格が正反対の2人は時折対立しながらも徐々に理解を深め合い、個性的なほかの仲間たちとともに不正を暴いていきます。
不正は見逃さない! 企業のルール違反を取り締まる公正取引委員会
公正取引委員会は独占禁止法等に基づいて、企業がルール違反をして利益を得ることがないように目を光らせている機関です。内閣総理大臣から任命された1人の委員長と4人の委員という構成になっています。その下にあるのが企業の監視・調査を行う事務総局です。
さらに下には官房や経済取引局、取引部、審査局、犯則審査部、地方事務所・支所(内閣府沖縄総合事務局に公正取引室)があります。主人公の2人が所属する「第六審査」(通称ダイロク)は架空の職場で、実際は第五までしかありません。
公正取引委員会の仕事内容
公正取引委員会は、不正の疑いがある企業があるという申告を受けた際に立入検査を行う他省庁から独立した行政委員会で、「市場の番人」の異名を持ちます。国の行政組織上は内閣府の外局として位置づけられています。関係資料などの確認、事情聴取をした上で違反行為が認められた場合、排除措置や課徴金納付を命じることが可能です。
場合によっては刑事告発となる事件の調査を行い、裁判官の許可状を得て強制調査するケースもあります。処分が決定したことをその企業に説明し、企業側からの意見を聴く意見聴取手続を経て行政処分命令を下します。
平均年収は約670万円
公正取引委員会の審査員になるためには国家公務員採用試験を受験して就職することが一般的ですが、弁護士やエコノミストの有資格者が対象となる任期付き職員の募集といった採用情報をウェブサイトに掲載します。令和3年の「国家公務員給与等実態調査」を見ると、行政職の平均給与月額は各種手当を含めて40万7153円です。
国家公務員のボーナスは平均給与額の4.45ヶ月分で計算されているため、令和3年度であれば「40万7153円×4.45」でボーナスは年間181万1830円であることがわかります。勤務年数や学歴などによって個人差がありますが、平均年収は669万7666円です。地方公務員の行政一般職の平均俸給額が31万7891円、国家公務員が32万5827円ですので、年収的には高いほうであるといえるでしょう。
公正取引委員会は安定した年収でやりがいがある職業
公正取引委員会に勤務するためには一般的に国家公務員採用試験に合格する必要があります。企業のルール違反を取り締まっているやりがいがある職業で、月9ドラマ「競争の番人」ではどのような仕事をするのかを垣間見ることができます。学歴や勤務年数などによって個人差がありますが、平均年収は約670万円。ボーナスも年間4.45ヶ月分が支給されており、安定した収入が期待できるでしょう。
出典
人事院 令和3年国家公務員給与等実態調査報告書
公正取引委員会 企業のルール違反にイエローカード!公正取引委員会の役割
公正取引委員会 採用情報
内閣官房内閣人事局 国家公務員の給与(令和3年版)
総務省 令和3年度地方公務員給与の実態 第5表職種別職員の平均給与額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部