更新日: 2022.08.17 年収

【意外と知らない】「日本年金機構」職員と役員の年収

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【意外と知らない】「日本年金機構」職員と役員の年収
20歳以上60歳未満の国民が納めなければならない国民年金保険料を適切に徴収し、年金制度を維持するために働いているのが、日本年金機構の職員です。一方、かつては年金記録問題が取りざたされたこともあり、ネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれません。
 
そこで、この記事では日本年金機構の職員の、給与の決め方や年収について、くわしく説明していきます。
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日本年金機構の職員の給与には決まりがある


 
日本年金機構は2010年、日本年金機構法に基づき、社会保険庁の廃止と同時に設立した特殊法人です。国から委託を受け、公的年金に関する運営業務(適用・徴収・記録管理・相談・決定・給付など)を担っている唯一の組織です。事業報告書によると、職員数は正規職員、准職員合わせて1万1108人、有期雇用契約職員が7983人、無期転換職員が3895人います。
 
給与支給水準の考え方は、「日本年金機構法」に定められていて、国家公務員の給与水準や社会情勢を踏まえた上で決めることとなっています。また、この考え方を踏まえた上で、「日本年金機構給与規程」に具体的に定められています。
 
一般職員の給与については、従来の年功序列制度を廃止し、人事評価の結果が悪ければ昇給がありませんし、場合によっては給与が減る可能性もあります。
 
また、役員報酬についても同法や、法に基づく日本年金機構役員報酬規程に示されています。役員報酬については、日本年金機構の業績によっても変わります。また、年金記録問題に一定の見通しがつくまでは、役員報酬を減らす措置を講じています。
 
なお、日本年金機構の人件費を含む運営費は、厚生労働省から毎年1000億円以上交付されている「日本年金機構運営費交付金」でまかなわれているため、皆さんが納めている保険料が充てられることはありません。
 

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日本年金機構で働く役職員の年収は?

それでは、日本年金機構の役員や職員はどのぐらいの報酬を得ているのでしょうか。一般職員と役員に分けて説明します。
 

・一般職員の年収

日本年金機構によると、2021年度の常勤職員の平均年収は651万6000円でした。ちなみに、常勤職員の平均年齢は43.7歳です。また、再任用職員の平均年収は440万円(同62.7歳)、非常勤職員の平均年収は306万7000円(同52.2歳)です。
 
常勤職員の年齢別の平均給与をみると、年功序列制度を廃止しているとはいえ、年齢が上がるごとに平均年収が上がっていることがわかります。
 
日本年金機構が示している扶養親族がいない常勤職員のモデル給与をみると、大卒初任給は月額が18万2200円で1年目の年収は298万6000円、35歳の一般職員で年収494万5000円、50歳の管理職で824万3000円となっています。日本年金機構の給与水準は、国家公務員の給与水準よりも低くなっていますが、民間企業の平均年収よりは高いです。
 

・役員の年収

日本年金機構は、理事長とすべての理事、監事について個別具体的に年収や給与を公表しています。これによると、最も高いのは理事長で年収が1887万8000円でした。
 
また、21人の理事のうち年収が1000万円を超える人が8人、3人の監事のうち年収が1000万円を超えるのは1人でした。理事と監事については、それぞれ雇用形態や勤務日数などが異なるため、最も年収が少ない理事(非常勤職員)は年収が13万8000円でした。
 
ちなみに、日本年金機構の非常勤役員の日給は3万4200円で、1ヶ月の上限を34万2000円と決めています。ここから計算すると、この理事が1年に通勤した日数は4日であることが推測できます。理事の場合、人によって通勤日数が大きく異なるようです。
 

国家公務員より少ないが、非常勤理事の日給は高い

日本年金機構で働く常勤職員の年収は651万5000円、理事長の年収は1887万8000円でした。日本年金機構で働く職員の給与水準は国家公務員よりも少ないですし、理事長の年収も年金記録問題を踏まえて減額されています。
 
民間企業の平均年収よりは高いですが、地域性や大卒以上の職員が多いことなどを踏まえると納得できるでしょう。ただ、非常勤理事の日給は、人によって高く感じる人がいるかもしれません。
 

出典

日本年金機構 日本年金機構の役職員の報酬・給与等について
日本年金機構 日本年金機構の役職員の報酬・給与等について(令和3年度)
日本年金機構 事業報告書(令和3年度)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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