更新日: 2022.08.17 年収

【年収700万でも足りない?】4人家族が都内で暮らすためにはいくら必要?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【年収700万でも足りない?】4人家族が都内で暮らすためにはいくら必要?
東京都内の企業に就職し、都内で結婚をする人は少なくありません。しかし、結婚をして子どもを育てるとなると、どのぐらいの年収が必要になるのか気になる人もいるのではないでしょうか。
 
この記事では、さまざまな調査結果を踏まえながら、東京都内で、世帯年収700万円、子ども2人を育てながら生活するのは可能かどうか検証していきます。
 
また例として、東京都練馬区と八王子市で子育て世帯に必要な最低生計費と年収についても解説します。
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東京で世帯年収700万円、子ども2人というのは一般的?

厚生労働省が発表した「国民生活基礎調査の概況」によると、児童がいる世帯の、平均的な世帯年収は745万9000円(2018年)となりました。また、東京都福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」(2017年度)によると、東京の子育て家庭の世帯年収で最も多いのは年収600万円以上800万円未満の層で、年収中央値もこの層にあることが分かっています。
 
東京都の子育て世帯の平均的な子どもの人数は1.55で、47都道府県の中で最も少ない値となっています。このような状況を考えると、東京都内で世帯年収700万円、2人の子どもを育てるというのは生活がやや苦しくなることが想像できます。
 

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東京23区内での子育ては難しい

東京地方労働組合評議会が2020年12月に公表した「東京都最低生計費試算調査結果」では、東京都練馬区と東京都八王子市で子育て世帯が普通の生活を送るためにはどのぐらいの費用が必要なのかを試算しています。調査結果によると、東京都練馬区で小学生と幼稚園児を育てる30代の夫婦に必要な最低生計費は1ヶ月あたり43万8539円で、税引き前の年収にすると648万3516円となりました。
 
一方、公立の学校へ通う中学生と小学生を育てる40代夫婦に必要な最低生計費は1ヶ月あたり48万1486円で、年収換算すると743万9856円です。さらに、私立大学へ通う大学生と公立高校に通う子どもを育てる50代夫婦となると、1ヶ月に必要な最低生計費は64万1507円で、年収換算すると964万3416円でした。
 
東京23区内だと住居費にお金がかかります。モデルケースでは42.5平方メートル~50平方メートルのマンションに住むことを想定していますが、月に10万円~11万円ほどの住居費がかかっています。子どもが小学校や幼稚園の間ならば、年収700万円あれば東京23区内で生活できるかもしれませんが、進学するにつれて子どもたちから部屋が狭いなどの不満が出てくる可能性があります。
 
また、東京23区内だと中学校から私立中学へ進学する子どもも多いですが、年収700万円台では子どもたちを私立中学に進学させるのが難しくなりそうです。
 

東京都市部なら普通の生活が可能


 
それでは東京都八王子市で生活する場合、どのぐらいの費用が必要になるのでしょうか。調査結果によると、小学生と幼稚園児を育てる30代夫婦に必要な最低生計費は39万3097円で、年収にすると593万8212円でした。また、公立の学校に通う中学生と小学生を育てる40代夫婦に必要な最低生計費は43万2506円で、年収にすると685万2096円となっています。
 
モデルケースでは42.5平方メートル~50平方メートルの部屋に住んでいることを想定していますが、住居費が6万円台で済んでいます。地域によっては一軒家を購入するなどの選択もできますし、子どもが義務教育の間ならば普通の生活が送れるでしょう。
 
しかし、私立大学に通う大学生と公立高校に通う高校生を育てる50代夫婦だと、1ヶ月あたりの最低生計費は58万1008円で、税引き前の年収にすると891万7428円が必要となります。子どもが大学への進学を希望する場合には、余裕がある時期に進学費用を積み立てるなど、工夫が必要です。
 

子どもが大学進学する前に積み立てが必要

世帯年収700万円で子ども2人を育てる場合には、住居費が抑えられる東京都市部がおすすめです。東京23区内に住み続けるとなると、子どもの成長につれて生活が苦しくなることが想定されますし、私立中学に通うという選択が難しくなります。
 
一方、東京都市部であっても、子どもが大学生になると700万円では足りなくなります。余裕があるうちに生活資金および教育資金を積み立てるなど、ライフプランをしっかり立てることが大切です。
 

出典

文部科学省 文部科学統計要覧(平成30年版)
東京地方労働組合評議会 東京都最低生計費試算調査結果
厚生労働省 2019年国民生活基礎調査の概況
東京都保健福祉局 29年度東京都福祉保健基礎調査
東京都保健福祉局 29年度「東京の子供と家庭」報告書全文
厚生労働省政策統括官(統計・情報政策担当) グラフでみる世帯の状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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