更新日: 2022.08.24 年収

サラリーマンの年収と個人事業主の年収、何が違う?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

サラリーマンの年収と個人事業主の年収、何が違う?
サラリーマンと個人事業主の年収は少し違います。年収400万円でも計算方法が違うため、一概に比べられるものではないのです。それぞれの年収は何の金額を指しているのでしょうか。
 
今回は、サラリーマンと個人事業主の年収の違いについて解説します。
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サラリーマンの年収は額面金額

サラリーマンの年収とは、1月1日から12月31日までの間に会社から支給された給与と賞与の額面金額の合計のことを 言います。振り込まれた手取り額ではなく、社会保険料や税金が控除される前の総支給額の合計になるため注意しましょう。
 
なお、年収に含まれるのは課税される給与です。非課税通勤費など所得税の課税対象になっていないものは除かれて計算されています。
 

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個人事業主の年収は所得金額

個人事業主の年収とは、同じく1月1日から12月31日までの間に得た収入から必要経費を差し引いた「所得金額」を言います。所得金額とは「利益金額」のことです。
 
個人事業主には所得から差し引くことができる青色申告特別控除がありますが、この場合には青色申告特別控除前の所得金額を指しています。
 
サラリーマンは給与と賞与の額面金額の合計になることから、個人事業主の場合には収入の合計と勘違いされがちです。現に、収入を年収として発言している個人事業主もいます。
 
しかし、個人事業主は収入がいくら多くても、それにかかる必要経費が多い場合には手元に残る金額は少なくなります。サラリーマンの場合には収入=年収ですが、個人事業主の収入は年収イコールではなく、「年商」と表すのが良いでしょう。
 

年収を確認できる書類

日々の生活の中では、住宅ローンの申し込みや保育園の利用などさまざまな場面で年収の証明を求められます。サラリーマンと個人事業主では年収の確認方法も異なるため、それぞれ解説します。
 

サラリーマンの年収は源泉徴収票で確認

サラリーマンの年収は、毎年年末ごろに会社から交付される「源泉徴収票」で年収を確認することができます。源泉徴収票の「支払金額」に記載されている金額が、その年の額面金額になります。
 
なお、源泉徴収票には社会保険料と源泉所得税の金額も記載されているため、支払金額からそれらの金額と住民税の金額を差し引くことで、手取り年収を簡単に計算することができます。住民税は、毎年春に会社から交付される「住民税決定通知書」で確認できます。
 
図表1
 

 
国税庁 [手続名]給与所得の源泉徴収票(同合計表)|
 

個人事業主の年収は確定申告書で確認

個人事業主の年収は、自身が毎年行う確定申告書で確認できます。
 
個人事業主の確定申告書には、所得の金額を計算するための「青色申告決算書」があります。その「〓青色申告特別控除前の所得金額」に記載されている金額が年収です。
注)〓は丸数字の43
 
図表2
 

 
確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
 

サラリーマンと個人事業主の年収が違うポイントは必要経費

サラリーマンの年収は会社が指定した金額であり、社会保険料も税金も自動的に計算されて天引きされています。自身ではどうにもしようがない部分なのです。
 
これに対して個人事業主の年収は収入と必要経費から算出されるため、ひと言で言えば自分次第ですね。
 
収入は努力だけではどうしようもない部分がありますが、必要経費は違います。税金を少しでも安くしたければ、最大限の必要経費を計算に入れて年収を減らせます。反対に、ある程度の年収が必要であれば、計算に入れる必要経費を抑えることで年収を増やすことができます。
 
税務署は脱税には厳しいですが、税金を多く支払う分には文句を言いません。よって、年収を意図的に増やすことは可能なのです。
 

まとめ

サラリーマンの年収は「額面金額」、個人事業主の年収は「所得金額」を指しています。
 
個人事業主の中には、誤って収入を年収として発言する人もいるでしょう。「年収1000万円」と言っていたとしても、必要経費が多い業種であれば所得は100万円ということもあり得ます。この場合の本当の年収は100万円です。
 
また反対に、必要経費にプライベートな生活費まで含めている場合(脱税になります)には、数字上の年収よりも実際は多いと考えられます。
 
サラリーマンの年収と個人事業主の年収は計算方法が異なることから、一概に比べられるものではないことが分かりました。
 

出典

国税庁 [手続名]給与所得の源泉徴収票(同合計表)|

国税庁 確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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