更新日: 2022.08.25 年収
この数年で「月収・預貯金額」に変化はあった? 節約した項目ランキングもチェック!
実際、世間の収入や預貯金額はどのように変化しているのでしょうか。コーチング・コンサルティング事業を手がける株式会社Central&Missionが新型コロナウイルスの感染拡大が及ぼした家計への影響を把握するための調査を行い、結果を発表しました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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月収も貯蓄額も……ここ数年で減った人が3割も
調査は、インターネットを用いて全国の20代~40代の男女3000人を対象に行われました。私たちの生活がよりよくなるためには、収入も貯蓄額も増えていく必要があるといえます。実際、ここ数年の収入についてはどのようになっているのでしょうか。約6割は「変化なし」と回答し、「減った」は約3割でした。ここ数年で収入が増えたという人はかなり少数派のようです。
図表1 月収に変化はありましたか(N=3000)
出典 株式会社 Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査」より引用
ちなみに、「収入が減った」人に月収の減少額を尋ねると、最多の回答は「月に1万円~~3万円未満」の36%で、次に「月5万円以上」が34%でした。「1万円未満」は1割。半数以上が月3万円以上収入が減っている状況ですから、これは家計にかなり打撃があるといえます。
図表2 月収が減った場合、いくら減りましたか(N=858)
出典 株式会社 Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査」より引用
続いて貯蓄額を見てみましょう。こちらは変化がない人が半数弱。そして減った人が3割強で、増えた人が2割弱という結果でした(図表3)。
図表3 過去1年間で貯蓄額に変化はありましたか(N=3000)
出典 株式会社 Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査」より引用
収入は変わらないものの、将来のために貯蓄だけは続けたという人もいれば、収入が減ったために泣く泣く貯金を崩したという人も少なくないことが推測できます。
貯蓄が減った人の詳細を見てみると、過去1年間で減った金額の最多は「10万円~50万円未満」の45%でした(図表4)。そのほか、「10万円未満」「50万円~100万円未満」「100万円以上」が2割前後となっています。
図表4 貯蓄が減った場合、過去1年間でいくら減りましたか(N=1007)
出典 株式会社 Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査」より引用
「将来のため」だけでなく「いざというときのため」の貯蓄であることは分かっていても、収入が減ったためにやむなく貯金を切り崩すとなると、気持ちも落ち込んでしまうかもしれません。苦渋の決断で貯金に手を出したものと推察されます。
減ってしまった収入を補うための工夫とは?
収入が減ってしまった場合、貯金を切り崩す以外にどのような工夫が多いのでしょうか。最多の回答は、「節約」で約半数。確かに節約は誰しも通る道といえそうです。次に多かったのは、「特に何もしない」の約4割で、収入が減っても特に対策をしないという回答のようです。
収入が減っても、節約も副業も余裕がなかったりやる気が出なかったりする人もかなり多いということが分かります。
図表5 貯蓄が減った場合は過去1年間でいくら減少したか(N=858)
出典 株式会社 Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査」より引用
実際、副業やアルバイトをして補うという人は、約1割。「収入が減ったから別なことで増やそう」というより、「収入が減ったから節約して支出を減らそう」という人のほうが圧倒的に多いという結果になりました(図表5)。
また、節約と回答した人には何を節約したのかについても尋ねています。最多は食費で、やはり毎日、分かりやすく出ていくお金なので、節約の成果も見えやすいところがいいのかもしれません(図表6)。現在、さまざまな食品の値上げが続いているためなかなか難しいかもしれませんが、やはり一番手をつけやすいのが食費といえそうです。
その次は、趣味や娯楽の費用。特にいろいろ我慢をしなければならない社会情勢でもあり、ストレス発散という意味でも趣味にお金をかけている人は多いでしょう。しかし、それでもその費用を節約しようという人が6割ほど。そうでもしないと節約しきれないという事情があるのかもしれません。
図表6 節約と回答した人は具体的に何を節約したか(N=40)
出典 株式会社 Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査」より引用
3位の交際費や4位の被服費も、我慢しようと思えばできるような気がするもの。5位の水道光熱費も節約の定番といえますが、割合としては約3割にとどまりました。ひょっとしたら、「水道はこまめに止める」「人がいない部屋のエアコンや電気は切る」など常日頃から習慣になっていて、もうこれ以上節約できないという人も少なくないのかもしれません。
この調査から、直近で収入や貯金が減ったという人は少なくないことが分かりました。日頃から節約を意識したり、副業を検討したりして、なんとか生活をよくしていく工夫をしたいものですね。
出典
株式会社Central&Mission 「コロナ禍と家計に関する調査(2022年6月)」(@Press)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部