更新日: 2022.09.29 年収

高卒と大卒では平均月収に「8.8万円」の差が…。生涯年収で比べるといくらの差がつく?

執筆者 : 柘植輝

高卒と大卒では平均月収に「8.8万円」の差が…。生涯年収で比べるといくらの差がつく?
学歴による格差はかねてから問題となっており、例えば同じ職場で、同じ仕事をしていても、大卒と高卒とでは給与に違いがあるという状況が多くの企業で起きています。
 
給与の学歴格差は年収、そして将来的な生涯年収ではどれくらい大きくなるのでしょうか。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

高卒と大卒の平均年収の差は100万円以上

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、学歴別に見た平均月収は高卒で27万1500円、年収換算では325万8000円です(賞与については考慮しない)。
 
一方、大卒の平均月収は35万9500円、年収換算すると431万4000円となり、月収では8万8000円、年収換算では105万6000円の賃金格差が生じているようです。
 
男女別では、平均月収を基にした年収は高卒男性で354万1200円、女性は264万円ですが、大卒となると男性で464万2800円、女性では346万6800円となり、男女別でも大卒の年収は高卒を大きく上回っています。
 

図表1

 
出典:厚生労働省 「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」
 
なお、これらの数値はあくまでも統計による平均月収と、それを基に年収換算したものであるため、職種や勤務先の状況、賞与の金額などによっては高卒の方が大卒よりも収入が多いケースもあるでしょう。
 
しかし、平均月収から換算した年収で100万円以上の差が生じている以上、やはり高卒と大卒では学歴による賃金の格差があり、日本は学歴社会であると言わざるを得ない状況です。
 

高卒と大卒の生涯年収はどれくらい差がつく?

仮に65歳を定年とした場合、生涯年収はどれくらいの差になるのでしょうか。
 
高卒は19歳から、大卒は23歳から65歳まで働くと仮定し、それぞれ前述の平均月収から生涯年収を計算すると、高卒で1億4986万8000円、大卒で1億8118万8000円となり、3100万円以上の差がつきます。
 
なお、平均収入を年齢別で見ていくと、高卒では緩やかに昇給し、ピーク時となる54歳から59歳では19歳までの平均よりも年収換算で158万円ほど増加しています。それに比べて大卒は昇給額の幅も大きくなり、ピーク時の54歳から59歳になると、20歳から24歳の平均よりも年収換算では300万円以上増えています。
 
なお、今回の試算では賞与について考慮していないため、実際の生涯年収の差はさらに大きくなることが想定されます。
 

なぜ大卒の方が高収入となるのか

大卒の方が高卒よりも収入が高くなる理由については、なかなか明確なものがなく、「そういうものだから」という流れになっている部分もあるでしょう。
 
理由を挙げるとすれば、大学で学んだ専門分野の知識をはじめ、大学に通うことで得られる人間関係によって磨かれたコミュニケーション力などに、価値や期待を見いだしていることもあると思います。
 
ビジネスにおいて専門的な知識を持つ人は、企業の需要も高くなります。大卒の場合、4年間で専門分野の知識を身に付けている可能性があるため、給与や昇給幅を高めに設定していることが考えらます。また、大学受験を経験し、学業を修了したことで、一定の結果を残しているという実績も含めて考慮されているはずです。
 
もちろん、大卒でもすべての人がそれらに当てはまるとは限りませんし、決して高卒より優れているというわけではありません。
 
ただし世間の流れとして、企業は限られた情報で採用を行うほか、雇用に当たって合理的な基準が大卒の給与に反映されており、それによって高卒より大卒の方が収入が高くなっていると考えられます。
 

高卒と大卒では生涯年収に3100万円以上の差がつくこともある

統計による高卒と大卒の平均月収には8万8000円の差があり、単純に計算した場合、その差は年収で100万円以上、生涯年収では3100万円以上となります。今の日本は学歴社会であるため、高収入を得たいと思ったら基本的には大学を卒業しておくべきでしょう。
 
ただし、必ずしも大卒の方が高卒よりも高い収入が得られるというわけではありません。学歴による収入差にこだわるよりも、平均収入を目安や参考にして、現在や今後の働き方ついて考えていくのも建設的といえます。
 

出典

厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査の概況
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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