「パワーカップル」は年収いくら?生活レベルはどのくらい?
配信日: 2022.10.08
この記事では、パワーカップルの定義や概要、年収などを解説し、どのような生活を送れるのかも紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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パワーカップルの年収は?定義や概要
パワーカップルには、明確な定義はありません。夫婦の年収の合計が1000万円や2000万円と考えられていたり、夫婦それぞれが700万円以上の年収がある夫婦を指したりとさまざまです。
ただ2022年、第一生命研究所のレポートでは「一定程度の裁量権を持つ年収水準であることなどを考慮し、夫婦ともに年収700万円以上の世帯と定義」、ニッセイ基礎研究所のレポートでは「夫婦ともに700万円以上の年収を得ている世帯をパワーカップルと定義」と、まとめています。
これらを踏まえると、「それぞれの年収が700万円以上ある夫婦」をパワーカップルと考えるのが一般的です。
パワーカップルは増加傾向!最も多い家族構成とは
ニッセイ基礎研究所では、2013年に21万世帯だったパワーカップルが、2020年には34万世帯に増加したデータを公表しています。特に目立って増えているのが、2019年から2020年にかけてで、7万世帯の増加がありました。コロナ禍においても情報通信業の需要拡大などにより、若い子育て世代の所得が上昇した影響で、大幅にパワーカップルは増加しました。
2020年の34万世帯のうち、最も多い家族構成は「夫婦と子世帯」です。パワーカップルは、育児などに時間をかける必要のない「夫婦のみ世帯」において多いイメージもありますが、実際には夫婦と子世帯が全体の約6割を占めています。
この背景には、共働き世帯の増加による環境整備が進んでいることが挙げられます。厚生労働省の公表では、2020年における専業主婦世帯571万世帯に対し、共働き世帯は1240万世帯です。共働きが一般的な世帯になっていることから、女性が出産後などに収入を減らさずに働き続けられる環境整備が、企業だけでなく社会全体で進められていると考えられます。
パワーカップルの生活レベル
夫婦それぞれで700万円の年収があり、世帯年収が1400万円ある家庭では、どのような生活を送れるのでしょうか。
まず住居ですが、一般的に年収の5~10倍程度がフルローンで購入する家の参考価格にされるので、年収1400万円なら7000万~1億4000万円の住宅を購入できます。自己資金があるなら、さらに高額な家も検討できるでしょう。
賃貸なら、一般的に手取り金額の3分の1程度といわれているので、月の手取り90万円とした場合は家賃30万円までの部屋を選ぶことができます。
では、手取り90万円で家賃30万円の家に住んだ場合は、どのようなことにお金をかけられるのでしょうか。
例えば、食費や光熱費、通信費、消耗品費、娯楽、交際費などの生活費が40万円、車のローンと駐車場代で6万円、子どもがいる場合は保育料や教育費に8万円とすると、トータルで84万円の支出です。
手取り90万円と聞くと余裕があると感じるかもしれませんが、この例では月に6万円程度しか余裕はありません。しかし、住宅費や生活費を見直せば資産運用や貯蓄に回せたり、車や趣味にお金をかけたりもできます。
夫婦がともに働きやすい環境づくりでパワーカップルを目指そう!
パワーカップル増加の背景には、女性が出産後にも収入を減らさずに働き続けられる環境整備が進められていることが挙げられます。また、女性の仕事と育児の両立を支援する「育児休業制度」などによる、男性の育児や家事への参加も一因です。パワーカップルを目指すなら、夫婦で子育てや家事を助け合うなどして、ともに働きやすい環境づくりを進めましょう。
出典
ニッセイ基礎研究所 パワーカップル世帯の動向-コロナ禍でも増加、夫の年収1500万円以上でも妻の約6割は就労
厚生労働省 図表1-1-3 共働き等世帯数の年次推移
総務省統計局 令和2年 労働力調査年報
厚生労働省 なぜ今、男性の育児休暇なのか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部