更新日: 2022.11.19 年収

「100円のコーヒー」は100円稼いでも買えない!? 年収ごとにいくら稼ぐ必要があるかを解説。

「100円のコーヒー」は100円稼いでも買えない!? 年収ごとにいくら稼ぐ必要があるかを解説。
普段何気なく買っているコーヒー。実は、100円のコーヒーを買うためには100円以上を稼ぐ必要があることをご存じでしょうか?
 
本記事では、年収の額面と手取りの差に注目して、100円のコーヒーを買うためにはいくら稼ぐ必要があるのかを解説します。
 
年収ごとに紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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額面と手取りは違う

額面年収と手取りの額は異なります。会社員などの皆さんが毎月受け取る給与は、額面から税金や社会保険料が差し引かれた後の金額です。
 
そのため、年収500万円の会社員は500万円全額を受け取れるわけではなく、税金や社会保険料が差し引かれた後の金額を受け取ることになります。これが、額面年収と手取りが異なる要因です。
 

所得が増えるほど税金と社会保険料は高くなる

税金や社会保険料は、原則として所得が増えるほど高くなります。年収300万円の会社員と年収1000万円の会社員が納める税金や社会保険料は全く異なります。
 

所得税は累進課税

特に、所得税は所得が増えるほど税金が増えます。これは、所得に応じて税率が高くなる累進課税制度が導入されているためです。そのため、年収が上がり所得が増えると、所得税の高さに驚くことになるでしょう。
 

額面年収と手取り一覧

額面年収ごとの手取り額を計算します。中小企業勤務の35歳東京在住の会社員で、生命保険や地震保険未加入、住宅ローンは利用していないケースが前提です。一覧は図表1の通りです。
 
【図表1】

額面年収 手取り目安 手取り率
200万円 161万円 80.5%
300万円 237万円 79%
400万円 314万円 78.5%
500万円 390万円 78%
600万円 461万円 76.8%
700万円 527万円 75.3%
800万円 591万円 73.9%
900万円 659万円 73.2%
1000万円 725万円 72.5%
1500万円 1020万円 68%
2000万円 1296万円 64.8%

筆者作成
 
図表1の通り、額面年収が増えるほど手取り率は減ります。これは、所得税の累進課税制度の影響が大きいです。
 

年収ごとの100円のコーヒーを買うために必要な稼ぐ額

図表1のように、実際に稼いだ額と手元に入る金額は異なります。そのため、100円のコーヒーを買うためには、100円よりも多い金額を稼ぐ必要があります。
 
額面年収ごとの、100円のコーヒーを買うために稼ぐ必要がある額は図表2の通りです。
 
【図表2】

額面年収 100円のコーヒーを買うために稼ぐ必要のある額 手取り率
200万円 124円 80.5%
300万円 127円 79%
400万円 127円 78.5%
500万円 128円 78%
600万円 130円 76.8%
700万円 133円 75.3%
800万円 135円 73.9%
900万円 137円 73.2%
1000万円 138円 72.5%
1500万円 147円 68%
2000万円 154円 64.8%

筆者作成
 
図表2の通り、100円÷手取り率で100円のコーヒーを買うために稼ぐ必要のある額が計算できます。
 
額面年収200万円の方は、124円稼げば100円のコーヒーが買えますが、年収1000万円では138円、年収2000万円では154円稼がなくては100円のコーヒーは買えません。今回はコーヒーをたとえとしていますが、他のものやサービスも同様です。
 

国の制度を使って節税しよう

額面年収と手取りの差は税金と社会保険料です。税金は、国の制度を使うことで節税が可能です。iDeCoや医療費控除、生命保険料控除、住宅ローン控除などを利用して、節税を検討してみてください。
 
他にも、ふるさと納税などの税金をお得に利用できる制度もあります。お金に関する情報は、知っているかどうかで大きな差が出ます。日々の情報収集を欠かさず、お得に賢く生活しましょう。
 

出典

国税庁 No.2260 所得税の税率
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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