会社員の疑問…「年収1000万円」の手取りって一体どれくらい?

配信日: 2022.11.21

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会社員の疑問…「年収1000万円」の手取りって一体どれくらい?
国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は男性が545万円、女性が302万円、男女合わせて443万円です。平均値から見ると年収1000万円はかなり高額なので、どれくらいの割合の人が1000万円超の給与所得を得ているか気になるところでしょう。

そこで今回は、1000万円超の給与所得者の割合や給与所得が多い企業の特徴、1000万円の年収がある人の手取りの目安などを紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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年収が1000万円超の人の割合

国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」で1000万円以上の給与所得者の内訳を見ていきます。
 
男性で1000万円超の給与を得ている人は7.6%という結果でした。内訳は、1000万円超1500万円以下の人が5.4%、1500万円超2000万円以下の人が1.3%、2000万円超2500万円以下の人が0.4%、2500万円超の人が0.5%となっています。
 
女性で1000万円超の給与を得ている人は1.2%でした。内訳は、1000万円超1500万円以下の人が0.8%、1500万円超2000万円以下の人が0.2%、2000万円超2500万円以下の人が0.1%、2500万円超の人が0.1%となっています。
 
1000万円超の給与を得ている人は男女合計で4.9%という結果でした。内訳は、1000万円超1500万円以下の人が3.5%、1500万円超2000万円以下の人が0.8%、2000万円超2500万円以下の人が0.3%、2500万円超の人が0.3%となっています。
 

給与が高い業界は

業種によって支給される給与の金額は異なります。先ほどと同じ国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、800万円超の給与をもらっている人の割合が最も高い業種は、「電気・ガス・熱供給・水道業」で41.7%、次が金融業・保険業で27.6%、3位が情報通信業で21.9 %という結果でした。
 
また、従業員数が多いほど、規模別に見ると資本金が多い企業ほど、1000万円超の給与を支給されている人の割合が高い傾向です。
 

年収1000万円の人の手取りは?

さて、年収1000万円であっても、実際に1000万円が自分の手に入ってくるわけではありません。1000万円は「額面」の金額で、「基本給」のほか、「通勤手当」や「時間外手当」、「資格手当」、「家族手当」、「住宅手当」などが含まれており、給与明細では「総支給金額」の欄に記載されています。
 
会社員として働いている場合は、総支給金額から「所得税」や「住民税」、「社会保険料」などが控除されるしくみになっているのが一般的です。総支給額から控除額を差し引いた残額が手取りになり、給与明細では「差引支給額」の欄に記載されています。
 
手取りの金額は総支給金額の75~85%程度といわれているので、年収1000万円の人の手取りは約750~850万円です。先ほどと同じく国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によれば、1000万円超の給与所得者数は全体の4.9%と非常に少数である反面、1000万円超の給与をもらっている人が支払う税金は52.9%と、全体の半分以上を占めています。
 
年収が多い場合は控除される税金も多くなるので、手取りは少なくなる傾向です。また、控除額は扶養家族の数や前年度の収入などによって異なるため、額面は同じでも手取りは一人ひとり異なります。
 

年収が1000万円超の人の手取りは750~850万円程度


 
年収1000万円超の会社員は全体の4.9%ととても少ない人数です。年収1000万円超の給与所得があっても所得税や住民税、社会保険料などが控除されるため、手取りは750~850万円程度になります。所得税は累進課税制度が取られているので、収入が多い人ほど税率も高くなる傾向です。転職するときなどは、求人票に書かれた年収が手取りではなく、額面であることに注意しなければなりません。
 

出典

国税庁長官官房企画課 令和3年分民間給与実態統計調査 調査結果報告
国税庁 No.2260 所得税の税率
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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