更新日: 2023.01.20 年収
賞与・通勤手当込みで「年収450万」って少ない方ですか? 年収を上げるにはどうすれば良いでしょうか?
筆者の元にもこういった相談は多く寄せられます。今回は賞与と通勤手当込みで年収450万円という収入が多いのか少ないのか解説していきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
日本の平均的な年収ってどれくらい?
「令和3年賃金構造基本統計調査」によれば、残業代や基本給、その他諸手当といった毎月きまって支給する現金給与は平均で33万4800円、年間の賞与等が87万5500円となっています。これは年収に換算すると489万3100円となります。
男女別に見ていくと、男性はきまって支給する現金給与が37万500円、年間の賞与等は101万8200円で年収は546万4200円となっています。女性に限っていえば、きまって支給する給与が月額27万200円、年間の賞与等は61万7000円で年収は385万9400円となっています。
年収450万円って少ない方なの?
一般的に「年収」には「賞与」や「残業代」を含めて考えますが、「通勤手当」については年収に含みません。仮に1月の通勤手当が1万円と仮定すると、賞与・通勤手当込みで450万円という方の実質的な年収は438万円程度と想定できます。
先に計算した平均的な年収と照らし合わせてみると賞与・通勤手当込みで450万円という場合、その年収は平均値から見ればやや少ない収入といえるでしょう。男性であれば平均より少なめでも、女性であれば平均より多めの収入であるといえます。
若者であれば年収450万円は決して少ない方ではない
先ほど見た日本の平均的な年収は、平均年齢がおよそ44歳前後の収入です。25歳から29歳までの若者に限ってみると、男女含めて平均年収は396万9700円となり、賞与・通勤手当込みで450万円という年収は平均よりも多い年収だということが分かり、決して少ない方ではありません。
男性でも平均的な年収は418万5300円、女性では367万2700円と、若者にとって賞与・通勤手当込みで450万円は決して少ない収入ではないのです。
年収を上げるためにはどうするべきか
年齢や経歴などにもよりますが、年収450万円は日本全体の平均と比べれば少ない方に分類される額です。では、年収を上げるためにはどうしたら良いのでしょうか。
候補としては「転職」や「副業」という方法が挙げられます。今のスキルや経歴次第では転職によって大きく年収を上げ、さらにはキャリアアップも実現できるはずです。副業もうまく軌道に乗せることができれば短い時間で効率よく収入を増やすことができます。
また、勤務先で成果を出して昇給することができれば、転職や副業で失敗するリスクや勤務先の副業禁止規定に抵触することなく収入を増やすことができます。
いずれにせよ、年収450万円という収入に不満がある場合は、何らかの行動を起こして収入を上げられるように努める必要があります。
年収の数字だけにこだわりすぎないことも大切
多くの相談者は「自分の年収は少ないのかな」と年収の額面ばかりを気にしています。しかし、年収という数字にとらわれていても事態が良い方向に向かうとは限りません。
年収の数字自体は大きな数字でも、仕事に明け暮れる毎日で若いうちから体を壊してしまい、思うように働けなくなってしまったり、晩年に仕事しかしてこなかったことを後悔してしまう人もいるからです。
また、勤務先によっては、年収自体は少なくとも福利厚生が充実して安定して働き続けることができたり、残業が少なくプライベートと両立しながら働くことのできる環境が整っていたりといったこともあります。
賞与と通勤手当込みで年収450万円という収入は日本の平均と比較してそこまで多い収入とはいえませんが、数字だけに着目するのではなく、自身の働き方やライフプランも視野に入れながら収入について考えてみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査 表番号1 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
執筆者:柘植輝
行政書士