「年収380万」独身です。私の年収で「老後2000万円」を用意することは可能でしょうか?
配信日: 2023.03.03
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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月に5万円の貯蓄を33年間続ければ約2000万円になる
年収380万円で独身の場合、さまざまな控除を考えると手取り額は300万円程度になるでしょう。これを12ヶ月で割ると月額25万円となります。独身であれば、それほど節約しなくても、趣味を楽しむなど一般的なレベルの生活は可能と考えられます。この月額25万円から5万円程度を老後のための貯金や投資などに回せば、年間で60万円となり10年間で600万円です。
単純計算で、33年続ければ1980万円となり、目標額のほぼ2000万円を用意することができるでしょう。現在の年齢が20代後半であれば、65歳まで働いたとしても35年以上あるので、時間的にも十分です。
しかしながら、これは現在の収入や生活状況を固定した試算です。若年層であるほど、環境が変化しやすいといえます。経験が上がるにつれて、年収もアップすると考えられますが、この先住宅を購入したり、子どもを授かったりした場合、自由に使えるお金は減っていくことでしょう。そうなると、毎月5万円を老後資金に回すことも難しくなるはずです。
年収を上げる方法
現在の年収を上げる最も簡単な方法は副業・兼業を始めることです。高度成長期時代の日本では、多くの会社で終身雇用制度が採用されていました。いったん入社すれば、定年まで同じ環境で働く人が少なくなかったのです。ところが、現在においては転職が一般化するなど、同じ会社で長期にわたり安定的な収入が得られる環境は珍しくなっています。
そこで、副業・兼業などによって収入源を増やしておけば、失業の際の収入源リスクが分散できるでしょう。このような社会状況から、労働に関する監督官庁である厚生労働省でも「副業・兼業の促進に関するガイドライン」などを発表して、企業側や労働者側に対して、副業や兼業を後押ししています。
また、国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、平均給与は443万円となっています。そのため、年収が380万円であれば、現在の職場での昇給や、転職による年収アップも可能と考えられます。ほかにも、職場によっては資格取得や住宅補助といった手当によって、貯蓄額を増やすこともできるでしょう。
副業・兼業や公的制度も活用しながら年収を上げる努力をしよう
現在独身で年収380万円の収入があれば、老後に2000万円を準備することは難しいことではありません。さらに、副業・兼業などで収入を上げておけば、本業になにかあった場合の収入減リスクも減らせます。また、転職や資格取得などによって、給与を上げることも考えておきましょう。
出典
厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部