更新日: 2023.05.06 年収
知らないと損する? 出産や育児でもらえる助成や給付金5つを紹介
そこで本記事では、知らないと損をする代表的な給付金を5つ紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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(1)妊婦健診助成
妊娠すると、出産までに平均14回以上通院して妊婦健診を受けます。妊娠は病気ではないので保険が適用されず、原則自己負担です。仮に1回あたりの通院費が5000円かかる場合、14回通うと7万円ほどかかります。
これらの負担軽減のために用意されているのが、妊婦健診費用の助成制度です。どの自治体でも妊婦健診の公費負担助成回数は14回です。ただし、超音波検査など内容によっては助成されないこともあるので、詳しくは住所地の市区町村に問い合わせましょう。
(2)出産育児一時金
出産は病気ではないので基本的に全額自己負担です。50万円前後、場合によってはそれ以上かかる出産費用を、本人や家族が全て負担するのは容易ではありません。
その負担軽減策として用意されているのが出産育児一時金です。子どもが生まれると、2023年(令和5年)4月から原則50万円支給されます。妊娠週数22週未満など、産科医療補償制度の対象とならない出産の場合は、48万8000円が支給されます。
2009年(平成21年)10月1日からは医療機関等へ直接支給される「直接支払制度」があるので、事前に本人や家族がまとまった出産費用を用意する必要がありません。差額が発生した場合に医療機関へ払う形です。
例えば、出産費用として53万円かかったとします。直接支払制度で50万円が医療機関へ支給されるため、本人の負担は3万円です。
(3)出産手当金
会社員などで健康保険に加入している被保険者が出産で会社を休み、給与などの支払いを受けられないときは、出産手当金が支給されます。
パートやアルバイトの場合も、勤務先で健康保険に加入している場合は対象です。働いていても配偶者や親などの扶養に入っている場合は対象外なので、注意しましょう。
出産日以前42日(双子以上は98日)から、出産の翌日以後56日目までの範囲で、標準報酬月額の3分の2相当額が支給されます。
参考に、標準報酬月額30万円の場合だと、1日あたり約6666円です。
(4)育児休業給付金
育児休業中に仕事ができないことで収入が途絶えることを目的に制度化され、対象者に支給されるのが育児休業給付金です。
●雇用保険に加入している
●育休開始前2年間に1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上ある
●育休期間中の1ヶ月あたりに、育休開始前の1ヶ月賃金の80%以上支払いがない
●育休期間中に働く日数が1ヶ月に10日以下
このような要件を満たす必要があります。
1ヶ月あたりに支給される金額は原則「育休開始前の月額賃金×67%(育休開始181日目以降は50%)」です。
(5)児童手当
児童手当は中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している人に支給されるものです。
具体的な支給額は、いずれも子ども1人あたり下記のとおりです。
●3歳未満:一律1万5000円
●3歳以上小学校修了前:1万円(第3子以降は1万5000円)
●中学生:一律1万円
養育者の所得が所得制限限度額以上、所得上限限度額未満の場合は、月額一律5000円支給されます。
所得制限限度額と所得上限限度額は、子ども(扶養親族等)の数によって変わります。
所得上限限度額でみると、子ども1人または2人の場合は年収約1100万円、3人以上になると年収約1200万円程度得ている人は、児童手当がもらえなくなります。
収入はあくまで目安ですが、例えば3歳未満の子どもがいて所得制限で全額支給されない場合は、年間18万円受け取ることができません。
まとめ
今回は出産や育児に関する代表的な給付金を5つ紹介しました。いずれも待っているだけで自動的に適用されるわけではありません。自分で役所などへ申請する必要があります。知らずに損をしないためにも把握しておきましょう。
出産手当金は健康保険、育児休業給付金は雇用保険から支給されるので、自営業者はいずれも対象外です。そのため、出産や育児で働けない場合に備えて、事前にお金を準備しておく必要があります。
出典
東京都福祉保健局
東京都福祉保健局 妊婦健康診査を必ず受けましょう
川崎市 妊婦健康診査
厚生労働省 出産育児一時金の支給額・支払方法について
厚生労働省 健康保険法施行令等の一部を改正する政令案(概要)
全国健康保険協会(協会けんぽ)
全国健康保険協会(協会けんぽ) 出産で会社を休んだとき
内閣府 児童手当制度のご案内
厚生労働省 育児休業給付の内容と支給申請手続
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー