更新日: 2023.05.22 年収
【実態】40代「ミドル層」、リアルな平均年収と貯蓄額を公開!
多くの方が、実際のところ40代はどれくらいの収入と貯蓄を有しているのか気になっているでしょう。そこで、ミドル層たる40代の平均年収と貯蓄額について見ていきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
40代の平均年収はどれくらい?
家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)によれば、40代の平均年収は手取りベースで507万円となっているようです。
月収換算すると毎月42万円ほどの手取り収入を得ていることになります。家族構成などによっても異なりますが、ここから40代の額面年収は600万円前後であることが想定されます。
しかし、中央値となると、そこからやや下がり、手取り年収は450万円となります。月の手取り収入は37万円から38万円になるでしょう。中央値の額面年収は600万円よりやや少なくなるでしょう。
また、収入の分布を見ていくと、年収が500万円から750万円未満の世帯が29.2%と最も多く、続いて300万円から500万円未満が26.2%と多くなっています。また、次いで300万円未満が20.6%となっています。
図表1
無収入 | 300万円未満 | 300万円から500万円未満 | 500万円から750万円未満 | 750万円から1000万円未満 | 1000万円から1200万円未満 | 1200万円以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
4.3% | 20.6% | 26.2% | 29.2% | 10.7% | 4.5% | 4.5% |
※家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)より筆者作成
40代と言えば、それなりに収入を有していると思われるかもしれませんが、意外と高収入な方ばかりではないようです。
40代の平均的な貯蓄額はどれくらい?
40代の平均的な貯蓄額は、預貯金や金融資産を含めた金融資産保有額で785万円となるようです。
しかし、中央値ではわずか200万円と3分の1未満にまで落ち込みます。40代と言えば、子育て費用や住宅ローンの支払いなど多くのお金を要する時期でもあります。収入だけでなく子供の年齢や進学先などによっても差が出て、貯蓄に大きな差が出ているのだと想定できます。
図表2
金融 資産 非保有 |
100万円未満 | 100万円から200万円未満 | 200万円から300万円未満 | 300万円から400万円未満 | 400万円から500万円未満 | 500万円から700万円未満 | 700万円から1000万円 未満 |
1000万円 から 1500万円 未満 |
1500万円 から 2000万円 未満 |
2000万円 から 3000万円 未満 |
3000万円 以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
28.4% | 12.0% | 6.9% | 5.3% | 5.7% | 3.9% | 6.7% | 6.3% | 7.5% | 3.5% | 4.9% | 5.2% |
※家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)より筆者作成
貯蓄額の分布を見ていくと、なんと貯蓄が全くないという世帯が28.4%と最も多く、次いで100万円未満が12%となっています。ここから、40代は収入が高くとも、貯蓄の形成に取り組んでいない方が一定数いることが想定できます。
主な金融商品に絞って平均的な保有額を見ていくと、預貯金が331万円となっており最も多くなっています。また、意外にも株式が151万円、投資信託73万円と、資産運用を並行して行っている40代も少なからず存在しているようです。
生命保険も平均88万円と、40代は預貯金だけではなくさまざまな金融商品を保有し、資産運用や保険を利用しながら、貯蓄を形成していることがうかがえます。40代においては収入ももちろんですが、貯蓄額についても格差が生じているようです。
図表3
預貯金 | 生命保険 | 株式 | 投資信託 | 財形貯蓄 |
---|---|---|---|---|
331万円 | 88万円 | 151万円 | 73万円 | 37万円 |
※家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)より筆者作成
収入や貯蓄に悩む40代がするべきことは?
40代であればまだまだ収入を伸ばし、貯蓄を殖やしていくことのできる年齢でもあります。そのため、収入や貯蓄に悩んでいるのであれば、現状を整理して客観的に見つめなおし、計画を立てて収入のアップと貯蓄の増加に力を入れるべきです。
例として、40代において有効な収入アップの方法には下記のようなものがあります。
・転職をする
・副業を始めてみる
・現職での収入アップを目指して積極的に仕事に取り組む
また、貯蓄を殖やすために下記のような方法も同時並行していくとよいでしょう。
・貯金だけでなくiDeCoやつみたてNISAなどを通じて資産運用を行う
・保険の見直しや通信料など固定費の削減、日々の買い物の仕方などで支出を減らす
・ふるさと納税など節税を行う
40代の平均手取り年収は507万円で貯蓄は785万円!
ミドル層たる40代の平均手取り年収は507万円で、平均貯蓄額は785万円となっているようです。この数値は人によって高いと感じることもあれば低いと感じることもあるでしょう。
平均年収や貯蓄額はあくまでも参考程度にとどめ、自身の家計の見直しに役立ててみてください。そうすることで、自身のライフプランをよりよいものへしていくことができるでしょう。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると (参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)
執筆者:柘植輝
行政書士