更新日: 2023.05.22 年収

年収800万の人は全国に何%いる?将来年金はいくら受け取れる?

執筆者 : 柘植輝

年収800万の人は全国に何%いる?将来年金はいくら受け取れる?
今現在、年収800万円前後である人、そして今まさに年収800万円を目指しているような人にとって、年収800万円の人が実際にどれくらいいるのかは気になる部分でしょう。
 
また、年収800万円あれば将来どれくらいの年金を受け取ることができるのかという点について気になる人も少なくないはずです。そこで、年収800万円の人が日本全国にどれくらいいるのか、そして将来年金をどれくらい受け取ることができるのか考えていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

日本の平均年収はどれくらい? 年収800万円の人の割合は?

国税庁が発表している令和3年分の「民間給与実態統計調査」によれば、給与所得者の平均年収は443万円となるようです。ここから、800万円という年収は統計上算出される平均的な年収の方の倍近い金額の年収となることが分かります。
 
また、年収700万円超から800万円未満の人の数は全体の4.6%となっており、800万円超から900万円未満の人の数は2.9%となっています。ここから、おそらく年収800万円に該当する人の数は全体の3%台前後という、ごく少数であろうことが想定できます。
 
実際、年齢別の平均年収で見ても、最も平均年収の高い55歳から59歳の男性においても687万円と、年収800万円には届いていない状況です。
 
図表1


国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査
 
この点を考えていくと、年収800万円の人がわずか数%程度しか存在しないことにも納得がいくでしょう。
 

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年収800万円の人が将来受け取る年金の金額は?

年収800万円の人が将来受け取る年金の額は人によって異なります。まず、会社員の場合、厚生年金を受け取ることができます。受け取る年金の大部分はこの厚生年金が占めることになるでしょう。さらに、この厚生年金の支給額は大部分を報酬比例部分が占めることになります。
 
報酬比例部分は、厚生年金の加入期間が長く、かつ、その間の給与が高い人ほど高くなるように設定されているため、そういった人ほど厚生年金の支給額も高くなります。
 
つまり、同じ年収800万円であったとしても、最終的な厚生年金の加入期間や加入期間中の年収によって異なるということです。何歳から何歳まで働き、その間の平均的な収入がどれくらいになるのかは本当に個人個人でさまざまです。
 

現役時代ずっと年収800万円だったらどうなる?

参考までに、1980年8月1日生まれの方が23歳から働き始めて、65歳までずっと年収800万円だったという場合でシミュレーションしてみます。この場合、65歳から受けとれる年金は年額258万円になります。月額換算すると、21万5000円です。
 
年収800万円と高収入なだけあって、ずっと年収800万円を維持できた場合に受け取る年金額も高額になるようです。しかし、働き始めてからずっと定年する年齢まで年収800万円であり続けるというのは現実には難しいのではないでしょうか。
 

現実にはどれくらいになる?

では、ある程度現実的な範囲で、下記のような条件で再度シミュレーションしてみます。


・1980年8月1日生まれ
・23歳から35歳まで…年収400万円
・36歳から50歳まで…年収600万円
・51歳から60歳まで…年収800万円
・61歳から65歳まで…年収500万円

すると、65歳から受け取る年金は年額211万円となります。月額換算すると、17万6000円ほどです。現役時代の間、順調に給与アップをしていくという前提はつきますが、現在年収800万円の方が受け取るであろう年金額はおおむねこのぐらいの金額になるでしょう。
 

年収800万円の方が将来受け取るであろう年金額は17万6000程度と想定!

年収800万円の方が将来受け取るであろう年金額は、順調に昇給を続けていった場合でおおよそ月17万6000円くらいになると想定できます。
 
ただし、人によってはこの金額より小さくなることもあれば大きくなることもあるでしょう。現在年収800万円といっても将来受け取る年金額はその間の働き方によって大きく変化します。
 
現在年収800万円の方や、将来800万円を目指すという方で年金額が気になった場合、一度自身の状況を基にシミュレーションをして確認してみることをおすすめします。
 

出典

国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査
 
執筆者:柘植輝
行政書士