更新日: 2023.06.06 年収
「年収500万円」は全体の30%!? 生活水準についても解説
本記事では、年収500万円の人の割合や生活水準の一例について解説します。「年収500万円でどのような生活ができるのか、老後の資金を蓄えられるのか」を紹介するため、自分の年収と比べてプランを立てられるようになります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
「年収500万円』の人はどのくらい?
令和2年分民間給与実態統計調査によると、35~39歳の男性の年収は518万円、40~44歳の男性の年収が571万円となっています。男性は40代前後で年収アップする人が多いため、40歳前後で年収500万円に達すると言えるでしょう。
全体で見ると年収500万円を得ている人の割合は約30%と低い数値です。そのため、年収500万円を得るのは難しいと考えられます。
40代以降の場合は年収500万円あっても足りない家庭がほとんど
年収500万円は、全体の平均年収よりも高い金額ですが、子どもがいる家庭では「お金が足りないから共働きで頑張っている」という場合が多く見られます。
実際に40代以降は、子どもがいると進学したり習い事を始めたり教育費にお金がかかります。食事量も増えるため食費がかかり、年収500万円でも足りず、配偶者がパートに出て不足分や貯金分を補うこともあります。
年収500万円は手取りにして約400万円で、1ヶ月に使えるお金は約33万円です。一見、十分な金額に見えますが、家庭の人数やケースによっては足りない可能性も考えられるでしょう。
年収500万円の生活水準は?
本項では年収500万円における生活水準を紹介します。2人以上の世帯と、単身を含んだ総世帯に分けて解説します。
2人以上の世帯の場合
子どもがいる場合は人数や年齢によって異なりますが、2人以上の世帯における1ヶ月の生活費は、図表1のとおりです。
【図表1】
項目 | 金額 |
---|---|
家賃(住宅ローン等) | 1万8338円 |
光熱費・水道 | 2万1531円 |
食費 | 7万9401円 |
交通費・通信 | 3万9778円 |
保健医療費 | 1万4314円 |
教養・娯楽費 | 2万5252円 |
被服費 | 9063円 |
その他(雑費等) | 4万7342円 |
教育 | 1万1905円 |
家具・家事用品 | 1万2101円 |
合計 | 27万9025円 |
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2021年(令和3年)平均結果の概要
子どもがいる場合は、食費や光熱費の負担が多くなったり被服費や娯楽費が一時的に多くなったりするため、年収500万円ではゆとりが少ない傾向にあります。将来に備えて学資保険に加入したり、子どもの保険にお金をかけたりする場合は。より多くの金額がかかるでしょう。
さらに、近年は電気代等インフラの値上がりが続くことから、年収500万円で子どもを育てていくのは、やりくりが必要です。
単身世帯の場合
単身世帯における1ヶ月の生活費は、図表2のとおりです。
【図表2】
項目 | 金額(円) |
---|---|
家賃(住宅ローン等) | 2万2118円 |
光熱費・水道 | 1万1383円 |
食費 | 4万1731円 |
交通費・通信 | 1万8916円 |
保健医療費 | 7703円 |
教養・娯楽費 | 1万7654円 |
被服費 | 4843円 |
その他(雑費等) | 2万4860円 |
教育 | 8円 |
家具・家事用品 | 5830円 |
合計 | 15万5046円 |
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2021年(令和3年)平均結果の概要
単身世帯の場合は光熱費や食費が下がりますが、1人で自由度が高い分だけ、こづかいや娯楽に費用をかける特徴があります。一方で、全体の支出はおさえられるため貯金のゆとりができるでしょう。
年収500万円の場合、生活水準は不自由ないですが、貯金や娯楽に金額を回したい場合は、物足りないといえます。
まとめ
年収500万円は生活していく上で十分な金額に思われますが、子育てをするためには少し足りない印象を与えます。さらに、近年は物価高が生活を圧迫しているため、共働きで収入を増やす家庭が増加しています。
出典
国税庁 令和元年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2021年(令和3年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー