更新日: 2023.07.31 年収

52歳、還暦目前で「課長へ昇進」。一般的な課長級の「年齢」からすると遅い?課長級の「平均年収」は?

52歳、還暦目前で「課長へ昇進」。一般的な課長級の「年齢」からすると遅い?課長級の「平均年収」は?
社会での昇進スピードは、人によってさまざまです。20代・30代と若いうちから役職に就く方もいれば、還暦目前の52歳でようやく課長に昇進できた方もいます。そこで、課長という役職の平均年齢や年収について調べてみました。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

課長の平均年齢は何歳?

「令和4年賃金構造基本統計調査」によれば、規模10人以上の企業における課長級の平均年齢は48.8歳、勤続年数は20.5年となっています。規模1000人以上の大きな企業においても、平均年齢は48.9歳、勤続年数は23.3年となっていることを考えると、52歳で課長へ昇進するのは少し遅いかもしれません。
 
統計を見る限りは、部長職の平均年齢は52.7歳(規模10人以上の企業)となっており、52歳は順調に出世していたら部長職になっていてもおかしくはない年齢だからです。
 
もし、今後も部長や役員になるなどとキャリアを築いていくことを考えているのであれば、相当な努力をして結果を残していく必要がありそうです。
 

学歴によっては、52歳での課長昇進もさほど遅くはない

学歴別にみると、52歳で課長昇進というのは、さほど遅い年齢でもありません。課長級の平均年齢は、中学卒の学歴においては平均51歳、高校卒の学歴においては51.8歳となっているからです。
 
しかし、専門学校卒では49歳、大学卒では48.3歳、大学院卒では47.5歳と、52歳よりもそれなりに早く課長に昇進している場合もあります(いずれも規模1000人以上の企業の場合)。
 
もし、中学卒あるいは高校卒であるという場合、52歳での課長昇進は、さほど遅くはないと考えてもよいでしょう。
 

課長の平均年収は?

規模10人以上の企業における課長職の平均年収(きまって支給する現金給与と年間賞与その他特別給与額の合計)は、783万6800円となっています。1000人以上の企業に絞ってみると、997万8600円と、ほぼ1000万円近い年収になります。
 
課長の平均年齢は48歳を超えていることから、平均年収が一般的な労働者の年収の倍近い金額になっていることにも納得できます。
 
参考までに学歴別に年収を見ると、中学卒で647万4900円、高校卒で672万900円、大学卒で850万3300円となります(いずれも10人以上の規模の企業)。企業規模や学歴に関係なく、課長になれば一般的な会社員よりも高い収入を得ることができそうです。
 

「課長になって年収が下がる」は都市伝説?

世間では、「昇進によって年収が下がるのが怖い」といわれることがあります。しかし、基本的に課長に昇進することで年収が下がることはないでしょう。昇給すれば、基本給が上がったり手当が付与されたり、賞与の支給額も高くなったりすることが想定されるからです。
 
しかし給与形態によっては、残業代が支給されず、課長への昇給分以上に残業代の不支給によって減少する額の方が大きくなり、結果的に年収が下がる、ということもあるでしょう。そのような例外的な場合にのみ、課長になって年収が下がる可能性があります。
 

まとめ

一般的に、52歳で課長へ昇進することは、少々遅いといえるでしょう。とはいえ、課長の平均年収は783万6800円と一般的に高年収といえる部類に属するため、確実に出世はできていると考えてよいでしょう。
 
今回ご紹介した年齢も年収も、平均の値です。上を見てもきりがなく、かえって疲れた気持ちになってしまうこともあります。あまり周囲の状況にとらわれすぎず、自身のペースでキャリアを積み上げていくことをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 e-Stat 令和4年賃金構造基本統計調査

 
執筆者:柘植輝
行政書士

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