更新日: 2023.10.27 年収

【年収の壁】子どもが小学校に慣れてきたので、そろそろパートで働こうと思います。「年収130万円」までなら大丈夫でしたよね?

【年収の壁】子どもが小学校に慣れてきたので、そろそろパートで働こうと思います。「年収130万円」までなら大丈夫でしたよね?
これから数年ぶりに働こうとしている人は、認識している年収の壁がアップデートされていないかもしれないので注意が必要です。「とりあえず年収130万円を超えなきゃいいんでしょう?」と思っていませんか? 本記事で、最新の年収の壁を整理しましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

最新の年収の壁

2023年10月時点での年収の壁は以下のとおりです。年収の壁は130万円のみと思っていた人は驚くのではないでしょうか。年収の壁は税金と社会保険に対するものに大きく分かれており、年収130万円は社会保険の壁に当たります。
 

●年収100万円…住民税が発生する
●年収103万円…所得税が発生する
●年収106万円…社会保険料が発生する(従業員数101人以上の会社に勤務している人に限る)
●年収130万円…社会保険料が発生する(すべての人)
●年収150万円…配偶者特別控除が減るので、配偶者の所得税と住民税が増える
●年収201万円…配偶者特別控除がなくなるので、配偶者の所得税と住民税がさらに増える

 

年収130万円の壁の他に106万円ができた

年収130万円の壁が有名なのは、社会保険料負担の有無で手取りが大きく減るからでしょう。年収131万円にかかる社会保険料はなんと約20万円にもなるのです。税金の年収の壁である100万円、103万円、150万円、201万円については数千円から数万円程度の負担増なので、社会保険料の年収の壁がどれほど大きな壁かわかりますね。
 
そして、2022年10月からは年収106万円の壁が現れています。従業員数101人以上の会社に勤めている人は年収130万円ではなく、106万円を超えると社会保険に加入しなければならないので注意しましょう。
 

2023年10月より年収130万円・106万円を超えても大丈夫になった

2023年10月より、年収130万円または106万円を超えても社会保険料がかからない対策が行われています。少子高齢化による労働力不足解消のため、政府が「年収の壁・支援強化パッケージ」を始めたからです。
 
年収130万円については一時的に収入が上がったことで壁を超えてしまっても、会社がその旨を証明すれば扶養に入り続けることができます。年収106万円については、壁を超えて社会保険加入になったとしても、会社が手取りを減らさない取り組みをした場合、会社に対して従業員1人当たり最大50万円の助成金が支給されます。
 
つまり、年収130万円は扶養のままでいられる、年収106万円は社会保険に加入はするが、社会保険料負担は実質0円ということです。ただし、期間が2025年度末までとなっている点に注意しましょう。
 

まとめ

年収の壁は130万円だけでなく、主に6つあります。自身や家庭の状況に応じて選択しましょう。社会保険の年収の壁については、2023年10月より政府の対策が行われています。適用対象であれば年収の壁を超えて働くことができるので、会社に確認してみましょう。
 

出典

国税庁 No.1800 パート収入はいくらまで所得税がかからないか

厚生労働省 年収の壁・支援強化パッケージ

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集