更新日: 2023.10.28 年収
実家暮らしは「甘え」ですか? 毎月5万円入れていますが、職場の人に「自立してない」と言われました。みんなそう思うのでしょうか?
本記事では、実家暮らしと1人暮らしの生活費の違いについて計算し、貯蓄できる金額の違いも見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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1人暮らしに必要な生活費
総務省統計局の家計調査によると、勤労者の単身世帯における1ヶ月の消費支出の平均は17万8434円となっています。うち、食費は約4万円、住居費約3万円、水道光熱費約1万円となっており、この3つだけで消費支出の半分近くを占めていることがわかります。
給与収入の平均
働いている単身世帯の給与収入の平均額は、1ヶ月当たり28万2109円となっており、これに臨時収入とボーナスを合わせると34万7514円となります。手取り8割程度として、年収は520万円程になるでしょうか。この場合であれば、約35万円の収入から約18万円の消費支出を差し引くと、約17万円残る計算になります。
しかし賃貸住宅であれば、住居費3万円で済まない場合が多いでしょう。地方には車必須の地域も多いため、車のローンがある場合も考えられます。交際費やレジャー費などまで考慮すると、年間100万円貯められればよいくらいなのではないでしょうか。
実家暮らしでできる貯蓄額
実家に月5万円の生活費を入れている人の場合、月の支出はいくらくらいかかるのでしょうか。1人暮らしの消費支出約18万円から、実家暮らしではかからないであろう費目を除いてみたいと思います。
約18万円-(食費約4万円+住居費約3万円+水道光熱費約1万円+家具・家事用品約5000円)=約9万5000円
これに毎月実家に入れている5万円がプラスされるため、実家暮らしの支出は約14万5000円となります。1人暮らしとは約3万5000円の差があり、実家暮らしのほうが年間約42万円多く貯蓄することができます。
「意外に差が小さい」と思われたかもしれません。数字上ではこのような計算になりましたが、実際の生活費はもっと少なくなるのではないかと考えられます。1人暮らしだからこそ、ついかけてしまう費用があるからです。
例えば、仕事で忙しい人は時短家電を購入したり、家事代行を依頼したりするかもしれません。実家であれば、家事が回らなければ手伝ってもらえる家庭もあるでしょう。贅沢したくなっても、親の目が少し気になって我慢するかもしれません。
また、都市部に住んでいる場合は住居費が3万円以上かかることがほとんどだと考えられますので、実家暮らしと1人暮らしの支出格差は広がるでしょう。
実家暮らしは甘えなのか?
家庭の事情はそれぞれであり、親と子が納得しているのであれば甘えではありません。「自立していない」と言われても気にしないでおきましょう。1人暮らしに比べて生活費が抑えられるので、より多くの貯蓄をすることができます。そのうえ一緒に暮らしていることで親孝行ができるのであれば、お互いに「Win-Win」なのではないでしょうか。
出典
総務省統計局 統計局ホームページ/家計調査報告―月・四半期・年―
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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