更新日: 2023.10.30 年収
公務員のごみ収集員の年収は高いと聞いて転職したいです。誰でもチャンスはありますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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公務員採用ならごみ収集員の年収は高い?
ごみ収集員は大きく分けて、「公務員」と「民間」があります。同じ職業でも「公務員」のごみ収集員は「技能労務職」といって、都道府県や市区町村、町・村などで雇用されています。
総務省の 「令和4年 地方公務員給与の実態」によると、ごみ収集員が該当する清掃職員(技能労務職)の平均基本給月額は、次のようになります。
・全地方公共団体:35万5799円
・市:35万6046円
・町村:31万8781円
※都道府県での雇用はあまりないため割愛し、代表的な雇用先である市・区、町・村の平均基本給月額を記載しました
基本給月額が、30万~35万とかなりよい金額と感じる人は多いでしょう。国税庁が発表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、国民1人当たりの平均給与は458万円なので、国民全体の一般的な給与と比べても高い給与額といえそうです。
なお、この平均基本給月額には一部の手当が入っていないので、実際には特殊勤務手当が付くことが考えられ、ごみ収集員の月額給与はさらに高い可能性があります。
ごみ収集員(技能労務職)の転職難易度は高い? 転職のリスクは?
ごみ収集員の公務員職の収入は、国民1人当たりの平均給与に比べると高いことが分かりました。転職で安定した職につきたい方にとっては魅力的な公務員の技能労務職ですが、募集はどのように行われているのでしょうか。
「技能労務職」は、公務員「行政職」と違って、一般の公務員試験を受けるわけではありません。ただ、やはり行政の試験や面接を受けて採用が決まります。
現在では、正規の技能労務職として雇用をしている自治体が減ってきて、「会計年度職員」とよばれる1年ごとに行われる非正規雇用の採用が増えています。そのため、正規の技能労務職の募集があると、かなりの倍率になるようです。
例えば、名古屋市は毎年「環境局技士」として、正規職員の募集をしていますが、ホームページによると、募集資格では年齢が中学卒業以上の35歳以下で、筆記試験と面接があるようです。
また東京の江戸川区でも、技能職として正規職員の募集をしていました。やはり、募集資格の年齢は35歳以下で、筆記試験に作文、2次試験に体力測定があるなど、簡単ではないようです。
ただし、年収だけで転職を決めてしまうのは、大きなリスクがあります。試験に体力測定があることからも分かるように、実際にはかなりの重労働で、天候のひどい日も関係ないため、働くには強い意志をもつ必要がありそうです。せっかく採用されてもやっぱり無理だったとならないよう、収入だけではなく、まずは自分に向いているのか、よく考えてから応募しましょう。
まとめ
ごみ収集員の公務員職は、数少ない公務員試験を受けずに正規の公務員になれるチャンスです。「体力にも自信があるし、ぜひ応募したい!」と考えている方は、ふだんからマメにネットで検索したり、自治体のホームページをチェックしたりしておきましょう。
出典
総務省 令和4年 地方公務員給与の実態 第5表 職種別職員の平均給与額
国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査結果 平均年収 15p
名古屋市 名古屋市職員《環境局技士》選考案内 -いっしょにごみ収集職員として働きませんか-
江戸川区 令和5年度 江戸川区職員募集 技能6(ごみ収集作業3等)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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