更新日: 2023.11.08 年収
現在の手取りでは生活が苦しいため、転職を考えています。転職先で給与が上がった人は全体の何割か教えてください!
今回は、転職先で給与が上がった人や下がった人の割合について紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
転職で給与が上がった人は約40%
厚生労働省が実施している調査の一つに、「転職者実態調査」があります。令和2年の同調査結果によると、転職により給与が上がった人は、全体の約40%でした。給与が3割以上増加した人は7.2%、1割以上3割未満増加した人がもっとも多く20.6%、1割未満の増加にとどまった人は11.1%となっています。
男女別にみると、転職で給与が上がった男性は全体の37.5%であったのに対して、女性は41.0%で、女性の方が多い結果となりました。ちなみに、全体の約20%の人は、転職しても給与が変わらなかったと回答しています。
同調査結果によると、転職で給与が上がった人の割合がもっとも多かった年代は30〜34歳で、割合は48.6%でした。反対に、もっとも少なかったのは、8.8%で15〜19歳の人たちです。
また、60代以上も10%台と、転職後に給与が増加した人の割合はあまり多くはありません。20代前半から40代前半までは40%以上の人が、転職で給与が上がっています。20〜40代は転職市場価値が高い年代といわれますが、データからも、それがうかがえるでしょう。
転職で給与が下がった人も約40%
転職で給与が下がった人たちもいます。転職者実態調査の結果によると、転職で給与が上がったのと同程度である約40%の人たちが、転職で給与が下がったと回答しました。正確には1%ほど、転職後に給与が下がった人の割合が多くなっています。3割以上減少した人は全体の10.9%、1割以上3割未満減少した人がもっとも多く18.1%、1割未満減少した人は11.1%です。
生活が苦しい場合は転職以外の選択肢も検討してみよう
厚生労働省の調査が示すように、転職により必ずしも給与が上がるとは限りません。手取りが少なく生活が苦しい場合には転職も一つの選択肢とはなりますが、それ以外の方法も検討する価値があるでしょう。例えば副業です。
勤め先の就業規則で副業が禁止されていないのであれば、副業により収入全体を増やす方法もあります。転職により給与が上がる人は豊富な知識や高度な技術を身につけているケースが少なくありません。副業により、転職前にそうした知識や技術の習得を図るのも一案です。
節約も心がけてみましょう。生活が苦しいのは収入に対して支出が多いからともいえます。無駄な支出があれば、節約により生活を多少は楽にできる可能性があるでしょう。家計簿をつけるなどし、無駄な買い物を控えたり固定費を見直したりしながら節約に取り組んでみる価値は大いにあります。
本格的な転職活動は、副業や節約に取り組んでからでも遅くはありません。状況が改善せず、勤め先の給与も上がらないようであれば、転職に向けて動き出すとよいでしょう。
転職で給与が上がった人と下がった人は同程度いる点を押さえつつ転職を検討しよう
手取りが低いからと言って、転職しても給与が上がるとは限りません。転職後に給与が上がった人も下がった人も、ともに4割ほどいるというデータもあります。経験や実績などなく転職しても、むしろ給与は下がってしまう可能性があるので注意が必要です。
生活が苦しい場合には、まずは副業や節約に取り組んでみましょう。本格的な転職活動は、それらを試してからでも遅くはありません。
出典
厚生労働省 令和2年転職者実態調査の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー