更新日: 2023.11.11 年収
【うっかりで年収バレ】毎月5000円の児童手当をもらっているという知人の年収はいくら?
今回は、児童手当制度の仕組みや支給額について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
児童手当制度とは?支給額と計算方法を解説
児童手当の支給は、原則年に3回(6月・10月・2月)であり、1回で4ヶ月分が支給され、子どもの年齢や人数によって、支給額が異なる仕組みです。児童手当の支給額を、表1にまとめました。
表1
児童の年齢 | 児童手当の支給額(児童一人あたりの月額) |
---|---|
3歳未満 | 一律1万5000円 |
3歳以上 小学校修了前 |
1万円 (第3子以降は1万5000円) |
中学生 | 一律1万円 |
※内閣府「児童手当制度のご案内」を基に筆者作成
仮に子どもが2人(4歳・1歳)いる家庭では、いくらもらえるのかを見てみましょう。まずこの年にもらえる児童手当は、月に2万5000円(1万5000円+1万円)ですので、1年間で30万円もらえることになります。
次は子ども一人につき、生まれてから支給対象年齢の間に、トータルでもらえる金額を計算してみましょう。
・0~3歳未満(3年間)
1万5000円×36ヶ月(3年)=54万円
・3歳~小学校修了前
1万円×108ヶ月(9年)=108万円
・中学生
1万円×36ヶ月(3年)=36万円
3つの時期を合計すると、一人あたり198万円となり、2人分だと396万円もらえることになります。子どもが3人以上いる場合には、第3子以降の支給額が多くなるため、トータルでもらえる金額は増えます。なお、誕生月によって小学校入学までの期間が変わるため、多少支給額が異なりますので、目安として参考にしてください。
ただし、児童手当制度には所得上限が決められており、所得によって支給額に差が出ますので、注意が必要です。
児童手当には所得制限がある
児童手当制度には「所得制限限度額」と「所得上限限度額」が決められており、それぞれの上限以上になると、支給額が減る、もしくはなくなる可能性があります。所得制限限度額および所得上限限度額は、表2の通りです。
表2
扶養親族の数 | 所得制限限度額 | 所得上限限度額 | ||
---|---|---|---|---|
所得制限限度額 | 収入額の目安 | 所得上限限度額 | 収入額の目安 | |
0人 (前年末に児童が生まれていない場合など) |
622万円 | 833万3000円 | 858万円 | 1071万円 |
1人 (児童1人の場合など) |
660万円 | 875万6000円 | 896万円 | 1124万円 |
2人 (児童1人+年収103万円以下の配偶者の場合など) |
698万円 | 917万8000円 | 934万円 | 1162万円 |
3人 (児童2人+年収103万円以下の配偶者の場合など) |
736万円 | 960万円 | 972万円 | 1200万円 |
4人 (児童3人+年収103万円以下の配偶者の場合など) |
774万円 | 1002万円 | 1010万円 | 1238万円 |
5人 (児童4人+年収103万円以下の配偶者の場合など) |
812万円 | 1040万円 | 1048万円 | 1276万円 |
※内閣府「児童手当制度のご案内」を基に筆者作成
所得制限限度額以上でも、所得上限限度額以内であれば、児童一人あたり、月に5000円(特例給付)が支給されます。しかし、所得上限限度額以上の場合には、児童手当は支給されません。
児童手当を月に5000円もらっている知人の場合、年収は833万3000~1276万円の間(所得制限限度額以上、所得上限限度額以内)であることが分かります。もし、子どもの人数が一人であれば、年収は875万6000円より高く1124万円より低いというように、年収の幅がある程度は絞れてしまうでしょう。
児童手当の支給額は所得によって異なる
児童手当の支給額は所得によって異なるため、支給額からおおよその年収が分かってしまいます。
なお児童手当の受給者は、保護者が2人いる場合は、生計を維持する程度が高いほうを指します。そのため、所得制限の対象は、世帯全体での所得ではありません。
収入が所得制限限度額や所得上限限度額以上の家庭は、支給額が減ってしまう、もしくはもらえないこともあります。その場合には、自分たちで子育て費用をためておく必要があるでしょう。
出典
内閣府 児童手当制度のご案内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー