更新日: 2023.11.18 年収
32歳で「手取り19万円」は少ないですか? 実家暮らしなので生活には余裕があり、職場の人間関係も良好ですが、独身で将来を考えると不安になります…
そこで今回は、32歳で手取り19万円という月収は全体的に見てどうなのか、それで充分余裕がある場合、将来も安心してよいのかどうか、詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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32歳で手取り19万円は全体から見ると低め
手取り19万円ということは、ボーナスを考慮しないならば、額面上での月収は約24万円、年収はおよそ288万円になると考えられます。
国税庁が令和4年に行った民間給与の実態調査によると、30代前半の男性の平均年収は485万円、女性の平均年収は338万円です。そのため、年収約288万円は、男性であれ女性であれ平均よりも低めだといえます。
この調査では、20代前半の男性の平均年収が291万円、女性の平均年収が253万円です。そのため、年収288万円は20代前半の人とほぼ同じ水準の年収だといえます。
30代前半の平均支出額は?
家計においては、収入額と同じくらいに支出額も重要です。当然の話ですが、たくさん稼いでいても、それ以上に支出をしていれば、結局赤字になってしまうからです。
総務省が2019年に行った全国家計構造調査によると、40歳未満の単身世帯における平均的な消費支出額は、男性で15万4659円、女性で16万415円です。また、このうち男性の住居費に占める割合は25.2%なのでおよそ3万8974円、女性の住居費に占める割合は26.8%なので4万2991円です。
そう考えると、30代前半で手取り19万円でも、実家暮らしで仕事に不満がないのであれば、充分困らずに暮らしていけることが分かります。
将来は大丈夫?
今は良くても将来が不安だ、という人もいるでしょう。年収が低いことのデメリットの1つに、将来の年金額があります。なぜなら、老後に受け取ることができる老齢厚生年金額は収入額によって決まるからです。
年収が低いまま老後を迎えると、受け取れる年金額も少なくなってしまいます。そのため、手取り19万円でも生活に余裕があるのであれば、あらかじめ老後のことを考えて貯金しておくのがおすすめです。
例えば、おすすめの資産形成方法としてつみたてNISAやiDeCoが挙げられます。これらは投資である以上リスクがあるものの、ただ貯金できるだけでなく、運用によってその額を増やすことができます。
例えば、つみたてNISAで毎月5万円を30年、3%の利回りで運用すれば、30年後の積立額は2913万6844円になります。毎月3万円を30年、3%の利回りで運用した場合積立額は1748万2107円です。それだけの貯金を老後までに貯めておければ、年金が少なくても安心して暮らせるでしょう。
また、iDeCoは拠出額が所得税の控除対象となるため、節税しながらの貯蓄が可能です。積み立てると60歳までは換金できないものの、元本確保型の商品もあります。
収入が少ない場合は将来のための対策を取っておこう!
収入額が全体的な平均から見て少なかったとしても、生活に余裕があるのであればそれほど心配する必要はありません。ただし、老後に受け取れる年金額が少なくなるため、あらかじめ貯蓄をしておくことが重要です。
老後のために貯蓄をするのであれば、つみたてNISAやiDeCoを検討しましょう。運用益が得られるため、ただ貯金するだけよりも多くの資産を確保できる可能性があります。
出典
国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
総務省統計局 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果 結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー